拾六 ページ17
｢ん…｣
｢目が覚めたかい？起きて直ぐで悪いが,何故この書類を狙ったのか,誰の命令か,吐いてもらおうか。｣
少女が目を覚ますとそこは薄暗い部屋の中だった。少女は身体を縛られ椅子に座らされている。逃げられない様に縄は椅子と少女を繋いでいた。
目の前の男が先程少女が盗った書類と通信機を持って問い掛ける。
｢う〜ん,黙秘かぁ〜…しょうがないな｣
少女は黙って目の前の男を睨み付けた儘動かない。男性は｢女の子は傷付けたく無かったんだけどなぁ〜｣等と嘘か本当か分からない言葉を吐きつつ少女の椅子を倒す。
｢ぐｯ…う,｣
間髪入れずに男は少女の腹へと蹴りを入れた。少女から鈍い声が漏れる。
｢早く吐かないと痛め付けられるだけだよ〜？｣
｢…｣
ずっと黙って居る少女に男は何度も踏み付ける。髪を掴んで持ち上げ頬を殴る。周りに居る男の仲間であろうか,少女から顔が見えない人影は手も口も出さない。
｢ｯ…｣
｢可愛いお顔が台無しだね｣
歪んだ笑顔で少女を痛め付ける男性。周りには少女から流れた血が散乱している。
｢さて…吐く気になったかな？｣
｢…誰が。口が裂けても言わない。｣
少女は男を睨み付ける。
少女とおそ松が交わした契約は書類を盗る事と任務が終わるまでは自分の家族と同様に扱う事。口外するなとは言われていない。
｢頑なだねぇ…これならどう？｣
｢いﾞｯ…！｣
男は懐から小刀を取り出し少女の太股へと刺した。少女は痛みに顔を歪める。男はぐりぐりと刺した刃を動かす。傷が開いて行く。真っ赤なドレスに付いた血は同化して暗い部屋の中では見えなかった。
｢うﾞ,あぁｯ｣
｢話したらやめてやるからさっさと吐けよ｣
部屋に少女の叫びが木霊する。少女の足を生暖かい血液が伝う。
＿＿＿＿＿＿やばい…意識が…
栄養を取っていない少女の身体は,刺された程度の出血でも悲鳴を上げていた。少女の目が霞む。
｢おっと,気を失おうったってそうはいかねぇぜ？話して貰うまではなァ｣
男の合図で少女に水が掛けられる。男は少女の髪を掴み持ち上げた。ぽたぽたと少女の髪や肌を水が伝う。綺麗に着飾った見た目はもう原型を留めていない。
｢ｯ…ぅ…絶対,に…言うもんか…｣
｢早く話した方が直ぐに楽になれるのに…そんなに痛め付けて欲しいの？｣
男は少女の足から小刀を抜く。少女の意識が遠のく。
｢girl！無事か！？｣
盛大な扉の開いた音と共に聞こえた声を聞きながら少女は意識を手放した。
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水無瀬(プロフ) - ペコまる。さん» はじめまして。有難う御座います。一応年齢設定としましてはおそ松達は20代前半,夢主は16~17辺りのつもりで書いておりますが,何せ栄養不足の発育が悪い状態ですので少女表記にしております。 (2019年9月8日 21時) (
レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
ペコまる。 - とっても面白いです！ところで何歳くらいの設定ですか？ (2019年9月8日 18時) (レス) id: efabf24793 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 紅夜の黒猫さん» はじめまして。有難う御座います。楽しんで頂けたのでしたら幸いです。とても励みになります,頑張ります。 (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
紅夜の黒猫 - 水無瀬さん» はじめまして。作品読ませてもらいました。とても面白いです。設定といい、内容といい、よくできてますね！続き楽しみにしています (2019年8月6日 15時) (レス) id: 49d4392d73 (このIDを非表示/違反報告)
水無瀬(プロフ) - 暇人さん» はじめまして。有難う御座います。とても励みになります。楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです。この先も作者の妄想にお付き合い頂けましたら幸いです。 (2019年7月16日 8時) (レス) id: 7d743ed39b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無瀬 | 作成日時：2019年7月14日 2時
