オキナグサの行方

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S side


S)…ねぇ、よこーさん。



Y)ん？連絡ついた？



S)いや、まだ返事は来てなくて…
あのさ、間違ってたらいいなと思うんだけど…



Y)うん？



S)…これってさ、俺にも一応関係ある…？



Y)！！





やっぱり？そういうこと？





Y)……無いとは言えないね。





わかっちゃった？と苦笑いするよこーさん。





S)うん…そっか。



Y)いや！でも！俺が思うことがあるだけで！
ちょっと聞いてみたいなってだけだから！



S)そう…なんだ。






確かにおかしいとは思う。
ミツはガヤさんに対して一定の距離を保とうとしてた。でもそれで傷ついてた。
だから必要以上に離れて、また傷ついて。


それなのに今は何でもなかったようにストレートに話す。今までなんて無かったみたいに。






ねえミツ。
ガヤさんに対する気持ちは、どこにいっちゃったの。
ミツが大切に大切に、ずっと抱えてた気持ちは、どこにいっちゃったの？









あんなにキラキラしてたのに、俺にはもう見えなくなっちゃったよ。









S)横尾さん。



Y)ん？



S)時間、取ってくれるみたいだけど、紹介するの条件がある。



Y)条件？







S)…俺も一緒にいく。








Y)えぇ？



S)俺も一緒に話聞く。じゃないと紹介しない。



Y)千ちゃん…



S)………








ミツ。俺にも出来ることある？
ミツは本当にこれでいいの？
俺だって、もう大人なんだよ。
ミツだけじゃ抱えられないなら、俺が手伝ってあげる。









Y)わかった。一緒に行こう。だから紹介してほしいな。









キキッ









車が、停まった。

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