オキナグサの行方

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Ki side


楽屋へ帰るとニカ千は次へ行ったようでもういなかったが、まだあと3人残っていた。

俺と藤ヶ谷が２人で帰ってくるもんだからピクッと目が動くが、誰も何も言わない。




F)座って。




椅子を引いて座るよう促され、対面に藤ヶ谷が腰掛けようとする。




K)…そんな長くなる？俺も後の仕事あるから着替えながらとかじゃだめなの？







空気がピリついてる。いつもこうだ。







F)すぐ終わらせるから。早く座って。




…長引かせるのは得策じゃねぇな。
諦めて椅子に手を伸ばす。




K)なに？お前が俺に話なんて。
打ち合わせなんてしてねぇじゃん。



F)お前がちゃんと自己管理してれば声なんて掛けないよ。






…声なんて掛けない、か。メンバーに言う言葉かね。
っていうか何のこと言ってんの？
意味不明すぎて言葉がでない。









藤ヶ谷はなんだかんだと捲し立てるが要約すると目について不快ってことだった。


飯食わないこともちょっとした時間で寝てることも。
みんなが心配して迷惑だからちゃんとしろってことね。









黙って藤ヶ谷の言い分を聞いていた。けど、









K)…なぁ、それってお前が(・・・)思ってるってことだろ？









なぜか4人の空気が固まる。









頭痛が、止んだ。









K)いや、心配してもらったのは悪いかなって思うんだけど別に体調不良でもねぇし。
飯だって子供じゃねぇんだから目の前で食ってなくてもちゃんとやってるし。
寝ててもアラームかけてちゃんと起きるし、時間だって守ってると思うよ？
別にみんなが思ってるって風にわざわざしなくても。
お前が俺のこと嫌ってることなんか知ってる。
もし気になるやつがいるんだったら宮田みたいに俺に言ってくるって。









4人は固まったままだ。
なんかおかしいこと言ったかな。









K)まぁ、藤ヶ谷の言う通りだとして、4人はここにいるからもう説明しなくていいでしょ。
ニカ千には今度俺から話しとくけど…別に何もねぇし。

休憩時間に何してても俺の自由だし、寝るのも時間空くときは目につかないように車に行ったりもしてんだし。
特に気にする必要なんてない。

話ってそれだけ？俺次もあるし着替えるわ。
お前も時間大丈夫なの？





ぽかんとする3人と何とも言えない顔の藤ヶ谷。


誰も動き出そうとしない。







もういいよな？







俺は１人、着替えに入った。









あぁ、やっぱなんか眠いな









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