悪役令嬢、魔王目指しま〜っす。

第四話。 ページ5

私の誕生から一か月が経過した。


あの発声方法のおかげか、筋力も大分ついてきた。


まぁ…


「なんでまだ生きてるんだよ！化け物！母喰い！」


使用人からの虐めは相変わらずなんですけどねー。あはは。


は〜ぁあ。使用人からの罵声はいつものことだし、これからのことでも考えるかー。


まず、私の破滅について…か。


そもそもレオンフィーナってのは、


幼少期の使用人たちからの虐め、自分に無関心な父により、まぁ…要はグレちゃうわけですね。


そんなレオンフィーナがさらにグレる要因となるのが、６歳の時にやってきた主人公ちゃんの存在。


主人公ちゃんの特殊な魔力を見込んだウィストン公爵は、主人公ちゃんを養女として迎い入れる。


しかし、それがレオンフィーナは気に入らなかった。


公爵直々に連れて来た子、となれば、公爵にかなり気に入られているということになる。


まぁ公爵が実際どう思ってたのかはわからないけどね。


自分に無関心な父に気に入られている平民の娘…


当時６歳のレオンフィーナがグレるには十分な要因だった。


使用人たちは使用人たちで、平民の娘ということで主人公ちゃんを見下し、罵り、虐め…


レオンフィーナは自分に向けられるはずだった父の愛を受け取った主人公ちゃんに嫉妬し、


様々な嫌がらせを始める。


自分が使用人にされてきたことを主人公ちゃんにするかのように。


そして主人公ちゃん虐めはどんどんヒートアップしていき…。


ある日主人公ちゃんは、レオンフィーナの手によって湖に突き落とされる。


なんとか岸へ行こうと主人公ちゃんはもがくが…やがて、主人公ちゃんは抵抗をやめ、


湖の底へと沈んでいく…。


誰も私を必要としない、誰にも望まれない、消えろと言われる存在ならば…


いっそのこと、このまま死んでしまった方が楽なのかもしれない。


主人公ちゃんはそんなことを考えながら、徐々に意識がぼやけていく。


すると、誰かが優しく主人公ちゃんに話しかけるのだ。


”生きなさい。諦めてはいけない。私が手伝うから、生きなさい”と…。


次に主人公ちゃんが目を覚ました時、目の前には美しい水色髪の青年の姿が。


その青年の正体は、湖に眠っていた水の大精霊、ヴェナードだった。


そこから主人公ちゃんの人生が変わる。


主人公ちゃんはヴェナードの力を借り、レオンフィーナやその他諸々に復讐を果たすのだ…。


というのが、この物語の主な内容だ。

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