元姉さん

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｢はぁ.....もうなんでもいいよ｡仕事はサボっていいのか？｣

土｢怪しげな市民を調査し家に送り届けるだけだろ？｣

｢だから怪しげじゃねーつってんだろ！！｣



諦めて一緒に歩き出す｡つーかコイツ腹立つなにこれ



怪しむのが警察の仕事なのは分かっているが何もしていないのに疑われるのはなんというか気に食わない｡私は善良な市民だぞ｡


そんなことを考えていると目の前に土方の顔面がある













｢のわっ！？！｣



びっくりして後退りする､笑われた｡許さん｡



土｢なんだよその声｣


けたけたと笑っている｡



























あぁ｡







(久しぶりに見たなあ.....)

















もう随分前に諦めたはずなのに､どうしてこうも､うん｡




















｢で､なんか言ったか？聞いてなかった｣


土｢あぁ､Aって粉チーズ好きなのかって聞こうとしただけだ｣





(...あ､それ私に言ってたのか｡やっぱりまだAは慣れないな)









｢まぁな｡粉チーズは小さい頃から好んで食べてるよ｣

土｢にしてもだろ､3本も一気に買うやつなんざそういねェよ｣

｢.....そうか？土方さんだってマヨネーズ5本も買ってたじゃないか｡流石に見た事ないな｣























...そっか｡もう私の事なんか忘れちゃったよな｡














土｢俺は見たことあるぞ？粉チーズ馬鹿みてーに何本も買うやつ｣

｢え.....ぁ､あ､そ､か｣












私だといいなあ､なんて
















土｢あ｡あと名前なんて言うんだ､お前｣


この間は名字しか言わなかったろ､と言われぎくりとする




｢え､名前？この間言ったぞ？なんだもう忘れたのか？｣



この際強行突破だ､私は言った｡絶対言った｡






土｢なァに嘘ついてんだてめェ､警察の記憶力なめんじゃねーぞ｣

｢うっそすいませんすいません言ってません｣




なんで刀抜くんだよ短気すぎるだろ治安悪すぎだろ！



｢そんなんだからチンピラ警察なんて言われるんだろ...｣

土｢うるせーよ｣




｢.....A｡AA｣

土｢...Aか､良い名前だな｣




うん､もう忘れちゃったよなあ｡10年以上前の友人なんて忘れるよなあ...｡




彼の反応からして私の事はもう忘れている｡粉チーズ好きで名前まで一致する女なんてそう居ないけどね｡



























｢ありがとう｡もう着いたからこれでお別れだ､じゃあな｣

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