【d!】超能力少女と我々だ！ (ページ14)

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8話.悲劇ページ14

農作物を育て、売り、生活していた
Aと両親。
しかし、農業は天候に左右される
不作の年もあるだろう。

…そして、幸せが崩れた。

悲劇が起こったのはAが
まだ幼い頃だったという。

不作の年が何年も続き、
一日過ごすのもやっとだった
Aの両親は『あるモノ』と引換に
多額の財産を手に入れた。
…その『あるモノ』とは。

『…私、なんです。』
Aの目から涙が溢れてくる。
その頃、カーシス国は軍事強化に
最も力を入れていた時期だった。
だから［能力者］の人材を欲しがったのだ。
［能力者］を集めて、
新たな軍事勢力とするために。

そのため国は［能力者］を裏で
…人身売買…していたのだとか。

そして、Aの両親は、Aを
実の娘を、金を手に入れるためだけに
国に売ったのだ。

…一生懸命育てた我が子を売ったのだ。
金が欲しい、ただそれだけの
一時の欲望を満たすためだけに。

『…そこからが、地獄でした。』
彼女は売られた日から
人間としてではなくまるで
生きる軍事兵器のように扱われた。
Aの能力は［炎を操る能力］。
国はそれを利用し、攻め入った国で
Aにその能力を使わせた。

そして、命令に従わなかった場合は
罰則として殴られたり、
蹴られたりしたそうだ
…聞いているこっちも
胸糞が悪くなるような話。
腸が煮えくり返りそうだ。

彼女はそこから、人が信じれなくなった。
誰も信じれなくなってしまった。
そう言った。
怖いのだと言う。裏切られるのが。
信用して裏切られるのが、
何より辛いことなのかA自身が
よく知っているから。

『たくさんの国を、人を、
命令されたとはいえ、傷つけたんです。
…許される話じゃない。』

しかし、彼女には、成し遂げたいことあった。

『役目が、全部終わったら…
私、…親に会えるんです。』
悲しそうに目線を下へと向ける。
俯いて、辛そうに下唇を噛む。
泣く時の嗚咽が口から
漏れないようだろうか。

『確かに売られたのは事実。
…憎んでますよ、えぇ。
…それでも、会って…会って話がしたい。
…戻れるんなら、戻りたい。
あの頃と同じように、笑いたい。』
泣きながら、笑った。
綺麗な笑顔で。

『だけど、もう…疲れてしまって。
…自分が嫌になって。』

…だから、私は…

gr［逃げ出した…そういう事か？］

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字数無くなりそうなので、また続きます

ｺﾞﾒﾝﾅｻｲm(｡＞__＜｡)m