Sättigung ページ21
燐音side
注文が終わって料理を待っている間も、賑やかな店員達の声が聞こえてきた。
『この店って随分賑やかなのね!最初はびっくりしたけど、だんだん楽しくなって来たわ!そう思わない?』
「あぁ、、、まあ飽きはしねェけど。俺はこのテンションの店員達が作る料理ってのが気になりすぎて楽しむどころじゃねえなァ。」
『燐音さんって、そう言うところ気にするのね。なんだか意外。』
と驚いたような顔をしながら言うオヒメサマ。
意外ってなんだ意外って。
そうしていると、さっきまでガッシャガッシャうるさかった厨房の音が止んだ。
「(ねえねえ、料理はまだっすか??僕もうお腹減って一歩も動けないんすけど!!)」
「(きっともうすぐなんじゃないかな、音が少し収まったよ。)」
「お待たせしました〜!!当店自慢の料理だよ!味わって食べてね!!」
オレンジの髪の店員が皿を置き、上にかぶせてあった蓋をとると、白い湯気と食欲をそそる匂いが広がった。
ニキの分を取り分け、目の前に置いてやると、秒でなくなった。
ニキが早速おかわりを欲しがっているところを見ると、料理が美味いのは店員の言葉通りらしかった。
「(美味いっす燐音くん!!最高っす!!)」
「ったく、相変わらずとんでもねえ食いっぷりだなァ。ニキに全部取られないうちに俺も食べるか。」
気付けば完食していた。
美味い。
言葉では表しきれないが、取り敢えず美味い。
目の前の表情豊かな奴の顔が少し気になって見てみると、泣いていた。
「え?おい、、何をそんな泣くことが、、、火傷したか?オヒメサマの食べてた革命のリベリオンスターってカレーだったよな、辛かったとか?」
『違うの、違う、お父様以外が作った料理を食べて、ずっと怖いって、危険って思ってた外の世界は、あったかいんだって、思ったら自然と、、、』
その理由に安心が少しと呆れが少し、あの父親に対する怒りが少し。
「なんだ、そんなことか。思ったよりアホみてェな理由で安心したよ。食べ終わったんならそろそろ出るか。」
『ええ、そうね!もうお腹いっぱいだわ!』
会計を済ませて出ようとすると、明るい緑の眼をした店員に呼び止められた。
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抹茶あずき(プロフ) - うさぎ。さん» ありがとうございます!天才だなんてそんなそんな!!気ままに亀更新ですが完結まで見守ってやってください! (2022年6月26日 11時) (レス) id: 48ffd5edd8 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ。(プロフ) - 物語を作る天才ですか……?私もラプンツェルが好きなのでとっても嬉しいです!!更新頑張ってください!!続き楽しみにしてます! (2022年3月26日 19時) (レス) id: a393e3772d (このIDを非表示/違反報告)
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