25.尋問 ページ24
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心優しい部長からの快い承諾もあり、わたしは何故だか部署から移動させられ、この時間には使っていない、少人数でカンファレンスをするのにちょうどいい何部屋かある会議室の一室にいた。もちろん、あの人と・・
「もう!なんなんですか!?せっかく早く来たし、仕事する気満々なんですけど、わたし。」
座ってゆっくりしようとしないわたしに合わせてか、壁にもたれたままでいる藤田さん。
「言いたいことがあるなら、ハッキリ言ってもらわないとわからないって言ってるだけです、私は。」
腕を組んだまま、抗議してくる。
「だから何回も言ってますけど、言いたいことなんて何も無いって言ってるじゃないですか。」
「じゃあ、言い方を変えます。“昨日何か話せましたか?友人とは。”」
(う・・そうくるか。)
「元はといえば、あなたがいけないんですよ?元気が無いとかで、友人のことを心配させるから。だから予定を、、」
「わ、わかりましたよっ、言えばいいんでしょ?言えば!」
落ち着きたくて、近くにあった椅子に腰を下ろす。ようやくわたしが座ったのを確認して、その人も隣りの椅子に座った。
深呼吸して、話し始める。
「まず、昨日の思わぬりつことの夕御飯は、楽しかったです。ほとんどノロケ話になってましたけどね(苦笑)」
「そう。」
「てかビックリしましたよ、りつこの彼氏が、まさかの藤田さんの弟さんだなんてww」
「あぁ、それは私も正直驚いた。あいつとはろくに恋愛の話とかも男兄弟だししてこなかったから。付き合ってる人がいるってことぐらいは知ってたけど、それがまさか異動先にいるとはね(苦笑)」
鼻の頭をポリポリと掻きながら、困った顔をした。
「おかげで昨日は災難だったよ、軽く脅されるし。」
「あ、それは昨日りつこが言ってました(苦笑)」
「なんかあのとき、あんたへの心配する“気”に負けて、余計なことを滑らせてしまって。。そしたらあっさり横取りされたんだ(苦笑)」
と言った。
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作者名:okayuhime | 作成日時:2014年4月27日 0時