【進撃の巨人】私がオトされる筈がない！

書類渡し ページ14

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「お兄ちゃん、これを団長に渡しておいて」



　書類が終わった私は、分隊副長室に行って、
お兄ちゃんに書類を渡した。



「え？ ガーネットが渡せば良いだろう？」


「……もう、良いの」



　前だって、『素直じゃないな』って
エルヴィンは呆れていた。
つまり、嫌々私に付き合っているって事じゃないか？



　私がでしゃばっているのを“仕事として”
阻止をしているんじゃないか？


　彼は何でも余裕そうな顔つきだった。
……だから、子供の遊びに付き合っているだけの
大人何じゃ無いか？




　…………。




　……何で私はオトそうとしている相手を
こんな考えなくちゃいけないんだ。
元は良いように使おうとしていただけじゃないか。
自分に腹が立って来る。




「……！」


　お兄ちゃんの机の近くの棚を見ると、
お酒が有った。
何々？ “テキーラ”？
……よくわからないが、貰おうじゃないか。
お酒なら何でも良いや。




「お兄ちゃん、その棚に有るお酒、貰って良い？」


「え。いや、良いけど……」


「ありがとう」





　お兄ちゃんの話を最後まで聞かず、私は部屋を出た。





「…………」



　しばらく歩き、ふと立ち止まる。


「あれっ……」




　下を見ると、床が少し濡れていた。
その床は、みるみる濡れる。



　あぁ、私、泣いているのか。






　エルヴィンの事を考えるだけで、胸が締め付けられるかの
様に痛くなってくる。

……私、余裕無いな。

団長で有ろうと→←可笑しいんだ

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