【文スト】此の世界から抜け出したい。【男主】

trouble.17 感謝の意。 ページ19

「…い、いや、良いんですよ、」


マスターは驚いた様な口調で云った。


「…本当にすみません…、お金は全然無いけど、弁償しますからッ」


焦ってペコペコと礼をする……

…此れ本気で土下座した方が良んじゃね…？



……土下座しよう。とすると、



「わぁぁお客さん！辞めてください！


お客さんは私達とお店を護って下さったんです、弁償なんてとんでも御座いません！

私には感謝の意しかありませんよ」


マスターは早口で云う。
土下座は辞めてくれ、の顔だ。



すると、

ふと長身蓬髪のお客さんが此方に来た。

な、何何何！？



「マスターの云う通りだ、眼帯くん」


「が、眼帯くん…？」


そんな風に云われたのは初めてだ。

…ちょっと傷付いたのは秘密だ。



「本当に此処に居るお客さんは感謝しているよ。…ねぇ、お客さんの方々」


周りから謎の拍手が舞い上がる。
お客さん達は自分を好奇の目で見つめている。


「…ぁ、いゃ…」


キョどるしかない。


然し其れを見ている話しかけてきた長身蓬髪の男性……所々包帯が巻いてある…！？は口を開き、続ける。


「…それより、通報した方が良いんじゃあないかい？」



「…あ、そうですね、ごもっともです」





大人しく通報した。


…ッて云うか此の人、誰なんだ？

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