trouble.18 しくじった。 ページ20
警察に通報すると直ぐに白塗りのパトカーが来て、色々事情を聞かれて警察官は帰り、ひと段落ついた。
何時ものカフェの雰囲気に戻った様だ。
「…はぁ…」
疲れた。
思わず溜息が溢れる。
そりゃあそうだ、異世界に転送された挙句、なんと指名手配されていた(警察の人が云っていた)犯人を懲らしめ、事情徴収を受けたのだから。
此方に近づいて来るさっきの長身蓬髪包帯男の気配にも気付く筈が無い。
「眼帯くん、如何したんだい？
今指名手配の凶悪犯を懲らしめるという凄い事をしたのに浮かない顔をしているじゃあないか」
「……何ですか、貴方。……其の眼帯くん、ッていうの止めてくれませんか」
「じゃあ何故眼帯をしているのだい？」
「………」
眼帯をしているのはーー
ーーちゃんと理由があるんです、何て…初対面のヤツには云えない。
…云うと、『理由ッて何？』って聞かれるから
「……だんまりかい」
謎の包帯男は外方を向いた。
「…何故、」
「…ん？」
「何故、こんなにも自分に構うんですか」
長身男は此方を向いた。
度肝を抜かれた、と云わんばかりの顔をしている。
「…そりゃあ、単に気になるからさ。
……あんな技が出せる一般市民何て、居たら私達がスカウトしてるよ」
「…！」
ッつー事は…此の男は自分が〈一般市民でない事〉を見抜いている？
若しかしてーー
異世界から来た、とバレているんじゃ？
…そんな事より、
「…私達、ッて如何云う事ですか」
男の表情が変わる。目が見開かれる。
ーーしくじった、
確実に此の台詞は云っては駄目だったのだろう。
恐らく此の男の職場は、
此処の店に〈何時も〉来ている人ならば、
分かっていて当然の事なのだろうーー
trouble.19 推理と行先。→←trouble.17 感謝の意。
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梓(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます！！これからも面白くしていけるよう精進して参ります！ (2019年7月21日 17時) (
レス) id: 73b249ebe7 (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！ (2019年7月21日 9時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓 x他1人 | 作成日時：2019年1月21日 0時
