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翌日、今度はきちんと朝に起きれた
そしてちゃんと登校した。俺すごく偉い
「はよ」
「おはようAくん、昨日休んでたから心配したよ」
「相変わらずヤサシーのね、伊藤くん」
そんな頭してるのに、という部分は口に出さない
こんなに他人を思いやれる優しい人が何故ツッパリなんてやってるのかは、多分永遠の謎になるだろう
大きく欠伸をしながら自分の席に着くと、バタバタと騒がしい足音と共に不良に囲まれた
「「「おはようございます、光橋さん!!!」」」
「アッウン、オハヨウ…」
遠くに座る伊藤くんに目で助けを求める
苦笑いして無視された
「光橋さんって三橋さんくらいお強いんですね!俺尊敬します!」
あぁややこしい!
「ウン、アリガトウ…その、ミツハシってややこしいから名前で呼んでもらえると俺としては凄ーく嬉しいんだけど…アッ無理なら…」
「えぇ!?いいんですか!??」
一々声が大きいなぁ…耳がキーンとなる
今更人見知りを発動しながらもなんとか伝えるのだが、上手く伝わっているのか怪しい。
まだ光橋って呼んでるし
「Aさんって呼ばせていただきます!!!!」
「アッハイ」
「じゃあHR始まるんで!」
勝手に集まって勝手に解散した
嵐のような人達だ、歌は歌わないだろうけど
精神的に解放された俺はHR中ずっと外を見ていた
椋木の話は聞いてもなんの意味もない、転校してわずか数日しか経っていないのにそれだけは分かったからだ
(……あれ)
そういえば隣の席に誰も居ない
アイツ来てないのか
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作成日時:2019年9月7日 1時