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#032 黒-2 ページ34

(太宰)side

異能には必ず弱点がある。


私の異能は触れたもの しか 無効化出来ない。

Aの異能は発動出来る範囲が自身を

中心に半径5メートル以内と狭く、

消耗が激しい。

加えて銃火器に対しての威力は強いが、

物質を介さない異能にめっぽう弱い。

中也の異能は一定以上の力を使えば命を失う。

また、この毒の異能は恐らく異能を

媒体としなければ毒を生成出来ない。

また、固有の異能が変化、進化する事はない。









では今、私の身体から滲み出ているこの、

“黒”は何だ?

触れれば無効化されるのだろうか?

厭な予感がしつつも好奇心が押さえられない。

そして、触れた。

結論から言えば”それ”は消えなかった。

私が触れているにもかかわらず、

消えない異能。異能では無いのか

とも考えたが、先程の光は紛れもなく

異能発動時のものだ。


侵蝕が広がる。


消えない、

のならばこれは何処まで広がるのだろうか?

若し、これが…





黒いものが私から滲み出ている事に気付いた

男は、手榴弾を投げてよこした。


ここでは避けられない。


咄嗟に伏せたが、そんなことは解っていた。

手榴弾が”黒”の淵に到達する。

あとは吹き飛ぶだけだ。









しかし、そのような事は無く…

その淵まで転がると、手榴弾はストンと

消えてしまった。









まるで其処に巨大な穴があるかのように。









いくら見つめようと、其処には何も、無い。

ただ、深淵が此方を覗き込むばかりだった。

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置いときもの(プロフ) - 黒木宙さん» コメント有難うございます!更新頑張りますのでお待ちくださいね!!体調に気を付けます!笑 (2017年7月17日 18時) (レス) id: 001e2135c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木宙(プロフ) - 何時も楽しみにしています!次が待ち遠しいです笑体調には気を付けて頑張ってください! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0545e227ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:置いときもの | 作者ホームページ:http://user.nosv.org/p/oitokimono/  
作成日時:2017年6月15日 23時

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