#025 作戦内容 ページ27
中原side
「ほう?いいのかい?
君も太宰君に負けないくらい
Aちゃんを気にしてなかったっけ。」
『太宰ほどでは有りませんよ。』
微かに笑む。視界の端にしかめっ面の太宰が
映ったが、気にしなかった。
『首領、先程の件は報告書にてお伝えします。
もうお暇して宜しいですか?』
「うん。構わないよ」
首領に背を向け、太宰に問う。
『Aは何処だ。』
「さぁ?また川じゃない?」
その飄々とした態度が気に入らない。
『テメェが知らねぇわけが無ぇ。
教えたくねぇってハッキリそう言えよ。』
乱暴に扉を開け、部屋を出る。
背後でバタンと扉の閉まる音がした。
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Aはいつも通り執務室にいた。
『オイA、邪魔すンぞ。
…ッてまた其れかよ。』
大量に積まれた資料に目眩がする。
そういや昨日も徹夜したんだったか。
『良くこんな部屋に籠るなァ。』
そう言って眉に皺を寄せた俺を見て、
Aは溜息紛れにこう言った。
「籠りたくて籠ってるんじゃないよ。。
何で同じ幹部なのにこうも仕事量に
差があるんだろ。」
焦点は俺ではなく、遥か遠くにある。
その目が誰を映しているかは容易に
想像出来た。
『昨日も徹夜してなかったか?』
「うん。でもこの前のは報告書とか
過去の出来事の資料だけど、
今回のは次の作戦の資料。
地形とか、頭に入れなくちゃ。」
『そりゃア大変だ。
ところで次の作戦って何だ?』
「ちょっと資料を作るのが大変な作戦
なんだけどなーー
誰か手伝ってくれないかなー(棒)」
Aがこちらをジッと見てくるが
俺には無理だ。あんな分厚いの
見るだけで卒倒する。
『そんな目で見るなよ。ヤメロ。見るな。
俺には無理だ。俺の管轄外だ。
分厚い資料アレルギーなんだ。
だから、そんなの読めねェ。』
「え、読めないの?老眼?
…って事は、その帽子は真逆ッ…ハゲかk…」
『断じて違う。
ともかく俺は手伝わねェからな。 同情はするが。』
そう言って部屋を出て、
随分時間が経った頃に気がついた。
『チッ…はぐらかされたな。ありャア。』
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置いときもの(プロフ) - 黒木宙さん» コメント有難うございます!更新頑張りますのでお待ちくださいね!!体調に気を付けます!笑 (2017年7月17日 18時) (レス) id: 001e2135c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木宙(プロフ) - 何時も楽しみにしています!次が待ち遠しいです笑体調には気を付けて頑張ってください! (2017年7月17日 18時) (レス) id: 0545e227ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:置いときもの | 作者ホームページ:http://user.nosv.org/p/oitokimono/
作成日時:2017年6月15日 23時