�� ページ10
「い、いやいやいや。ないないない」
頭で考えるよりも先に口が動くとはまさにこのこと。どんどん近づいてくるシンドバッドを押し返しながらも、気付いたらそう言っていた。いや、まってよ。確かに私は貴方よりも力が弱くて、少し華奢で、簡単に どうこうできるかもしれないけれど、でもそれは誰にでもすることではないのでは？いや、あまり詳しくはないけれど。
「普通にダメでしょ！というかなんで私？さっきの女性としていたのでは！？」
「ああ・・・あの女性とは少し酒を共にしていただけさ。特にそのような関係ではない」
「(普通に声漏れてましたけど・・・)」
この時思い出した。いつの日かジャーファルさんが言っていた”七海の女たらし”というフレーズ・・・。私がシンドバッドを拒んでいるのが理解出来ないと言った表情をしてくるので、何だか腹が立ってくる。多分、こいつは女性に拒まれたことがないのだろう。まぁ何となく理由は分かるが、今まで女性で困ったことがない故に、今私が彼を拒否している状態が不思議でたまらない。そんな顔をしてくるのだ。どうせ私でなくても、代わりの女性などは山ほどいるのだろう
そう思うと、ふつふつ碇に似た感情がこみ上げてくる。ついでに、さっき感じていたあの謎の胸の痛みも。針をチクチク刺されているような、微力ながらも激しいモヤモヤっとした何かが、心臓の辺りで渦巻いている。あー、なんか腹が立ってきた。なんなのだろう。この感じたことのない感覚は。そう思うと、今まで謙遜していた何かしらの壁が崩れていった音がして、キッとシンドバッドを睨みつけた。
「わたし、まだ大人ではないけれどそういうことは控えた方が良いと思います」
「そういうこと・・・とは？」
「だから、こうやって女性を組み敷いたりすること。私は別に何とも思わないけれど、他の女性たちからしたら胸が痛くなるような事実なのでは？」
「・・・」
「仮に、貴方に良き妻ができたとき きっと後悔することになると思う。それに、その女性だって悲しむはずよ。さっき部屋に招いていた女性だって・・・。見境なくこういうことしたら、いつか罰が当たるんだからね」
私の言葉を聞いている間、終始ポカンとした表情をしていた男だが、思う存分言い切ってじっとシンドバッドの返事を待っていると、急に頬を緩め笑い出す男がいた。
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めぐ♪(プロフ) - 完結したんですか？！もし続きがあれば更新してくれると嬉しいです！この小説好きなんで頑張ってください！！ (2017年1月8日 14時) (
レス) id: ca0d9f6759 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。亀更新ですが、ゆっくりお付き合いいただけたら幸いです(*^_^*) (2016年6月25日 13時) (レス) id: 29317d202f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2016年6月20日 22時) (レス) id: 339c76f228 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます。これからも楽しく拝見して頂けるよう、精進して参ります！ (2016年5月22日 23時) (レス) id: de8a6904d2 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - この小説、好きです！これからも、頑張って下さい!!応援しています！ (2016年5月21日 15時) (レス) id: c41dbc4875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2016年5月15日 12時
