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「うう、気持ち悪い・・・」
紅覇が私の元から去ってから、少しあのソファに座っていたものの アルコールが回ってきた予感がして、私は用意してくれている部屋へ戻ろうと足を速めた。流石に人生はじめてのお酒がヤケ酒となると、慣れていない私は どうしても胃の不快感に眉をひそめてしまう。広い広い王宮の廊下は、照明器具が以上に少なく、暗闇の中で かろうじて見える廊下とけべを伝う手の感覚を頼りに、進んでいた。
ゆっくり歩きながらも、さっき紅覇に言われた言葉が頭の中でこだましている。僕の兄弟にしてやるって言われたけど、なんか本当に突拍子もない。自由人すぎるでしょ。大体、なんで突然そんなことを言い出したのか・・・確かに私に肉親はいないけれど、話を聞く限り彼には たくさんの兄弟がいる様子だし、これ以上周りにいる人が増えても、なんにもならないんじゃ・・・
「・・・あ、」
もしかして
「わたしのため、・・・？」
思わず口に出していた言葉は、考えてもいなかったこと。でも、どうしてもその理由なら事が理解できるのだ。・・・私があの時、肉親がいないことや家族がいないことを話したから、彼は私に気を遣ってくれた・・・？そう思うと、なんだか申し訳なさが湧きあがってくる。私が 肉親のいない話をしたばかりに、気を遣わせてしまったのか。でも、周りを僕にしたがる あの自由人な紅覇が、それだけの理由で このような面倒くさいことをしようとするだろうか？私と紅覇が出会ってから、まだ日が浅い。けれども妙に親近感が湧き、さっきもああして食事を共にすることにだって、何の抵抗もない。私は、彼ともっと仲良くなるのはなにも思わないし、逆にありがたいことだけれど・・・紅覇にとったら私と関わるのは面倒なことなのでは？なのに兄弟になろうという提案をしてきたのは何故？
「・・・あーもーわかんない！」
お酒の入っている頭では、思考がぐるぐるとカラ回るだけで何の答えも導き出せない。そう思い、今日起きたことは一旦寝て、起きたから考え直そう。そう思って、自室に戻る足を速めた。
すると
「・・・？誰の声・・・」
私が歩いていた方角から、何やら人の声が聞こえた。
人を寄せ付けない暗さに紛れて、誰かの吐息が聞こえる。
それも一人ではない。・・・ふたり？
その時、ぼやける脳みそに直接流れ込んだのは、見知らぬ女性の声だった
「ん・・・シンドバッド、さま・・・」
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めぐ♪(プロフ) - 完結したんですか？！もし続きがあれば更新してくれると嬉しいです！この小説好きなんで頑張ってください！！ (2017年1月8日 14時) (
レス) id: ca0d9f6759 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。亀更新ですが、ゆっくりお付き合いいただけたら幸いです(*^_^*) (2016年6月25日 13時) (レス) id: 29317d202f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2016年6月20日 22時) (レス) id: 339c76f228 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます。これからも楽しく拝見して頂けるよう、精進して参ります！ (2016年5月22日 23時) (レス) id: de8a6904d2 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - この小説、好きです！これからも、頑張って下さい!!応援しています！ (2016年5月21日 15時) (レス) id: c41dbc4875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2016年5月15日 12時
