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【紅覇サイド】
僕は煌帝国第三皇子、練 紅覇。まぁ一応煌帝国の中でも奇怪な目を向けられることが多い僕だけど、炎兄がいるから別にどおってことはない。逆に、そんな中で大きな仕事をして 馬鹿にしてきてた奴らの驚きに満ちた滑稽な顔とか見てみたいよね。
まぁそれはそれなんだけど、今は その炎兄の使命でシンドリア国の土地に初めて足を踏み入れている。なんでも、今まで世界の歴史にも載っておらず、異例中の異例。特例中の特例。その存在すら謎に満ちている”黒いルフを持つ少女”を探して、煌帝国に連れて来いという事。簡単に言えば、ね。でもシンドリアに来てハッと気が付く。僕、その黒いルフを持つ少女という人物の特徴や、数々の情報を聞かずに飛び出してきてしまった。あの時は、こんな面倒な任務を半ば押し付けられる形で任せられたのがムカついて、そこまで気が回らなかったからなぁなんて言い訳をしてみる。
とりあえずこの国には”親睦”という名称で滞在しているわけだから、まぁそんな血眼になりながら探す必要はないだろうと、ゆっくりマイペースに やっていこうと考えていると、未知の土地には それなりに未知の出会いというものがあるらしく。僕同様にシンドリアの国民ではない女と出会った。Aというらしい。ファミリーネームはない。なんでも、生まれた時から一人ぼっちだったらしく、親の顔も肉親の消息も不明だったのだが、幸か不幸か それが彼女の中の常識だったのか、悲劇のヒロインみたく弱弱しく媚を売ってくるような素振りそして来ない。僕からしたらそれが酷く珍しいものに移り、同時に情も湧いてきた。周りの女とは違い、誰に蔑まれようとも たくましく一人で生きている少女に、興味を持ったのだ。
「よし！きめた。お前、僕の妹にしてやる」
昨夜のマハラガーンでは、思い立ったように その言葉を強制した。当の本人は目を丸くして とても狼狽えていたが、興味を持った人間は絶対に側に置いておきたい主義の僕は、有無を言わさず同意をせがむ。最初こそ動揺していた Aだったけれど、何だかんだ嬉しい言葉だったらしく、去る前に見た彼女の表情は、ほのかに穏やかで柔らかい表情に満ちていた。煌帝国に帰ることになったら、彼女をどうしてやろうか。僕の昨夜の頭の中でせめぎ合っていた議題は、その一つに尽きていた。
僕がシンドリア国に来た目的は別にあるけど、別にこれくらいの道草なら食ってもいいよね？
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めぐ♪(プロフ) - 完結したんですか？！もし続きがあれば更新してくれると嬉しいです！この小説好きなんで頑張ってください！！ (2017年1月8日 14時) (
レス) id: ca0d9f6759 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。亀更新ですが、ゆっくりお付き合いいただけたら幸いです(*^_^*) (2016年6月25日 13時) (レス) id: 29317d202f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2016年6月20日 22時) (レス) id: 339c76f228 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます。これからも楽しく拝見して頂けるよう、精進して参ります！ (2016年5月22日 23時) (レス) id: de8a6904d2 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - この小説、好きです！これからも、頑張って下さい!!応援しています！ (2016年5月21日 15時) (レス) id: c41dbc4875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2016年5月15日 12時
