�� ページ13
「ん・・・」
目を覚ますと、見慣れない風景。窓から朝日が差し、小鳥が朝の訪れを注げるかのようにさえずっていたのを訊くと ああ、眠っていたんだな。と理解する。ゆっくりと体を起こすとズキリ。と鈍い痛みが頭に走った。思わず頭を押さえ、辺りを見渡すと私の隣で寝息を立てるシンドバッドが目に入る。一瞬 目を見開いたが、そういえば昨夜は彼の部屋に連れてこられ、半ば無理やり捕まえられたんだ・・・と思いだす。この頭痛は昨日お酒を飲み過ぎたせいか・・・そしてこの部屋で朝を迎えてしまったのも、昨夜 私自身も飲みすぎてしまったことが原因だ。少しくらい大目に見よう。
しかし二度とこんなことはごめんだ。特に体が不調を訴えるところがないので、あの後はそのまま眠り込んでしまっていたのだろう。首についている赤い痕が気になるが・・・私にも隙があったため、一方的に問いただすつもりはない。が、不特定多数の女性に同じことをしていると知ってしまったので、金輪際(最低限 私には)こういった接触を控えていただこうと、シンドバッドに告げるつもりだ。
「どうせ私じゃなくても事足りるだろうしな」
横で眠る彼の寝顔はなんとも間抜けで、全く女性に見境なく手を出していることに、何の罪悪感も感じてない様子。ま、私は 踊り子のように可愛くも綺麗でもないし、損することは何もない。だが、何故だか彼が他の女性にも手を出していると考えると、胸にもやもやとした わだかまりが渦巻くのだ。
昨日からその わだかまりは消えることはなく、感情論などに興味がない私は、まぁどうでもいいか。と結論付けてしまう。そう考えながらシンドバッドの前髪を さらりと指でなぞると、ゆっくりと男のまぶたが開かれた。
突然目を覚ましたシンドバッドに「あ、」と小さく呟くも、ぱちくりと瞬きを繰り返す彼に言葉を飲み込んだ。
「おは・・・」
「なんで Aが俺の部屋にいるんだ？」
・・・
「は？」
「それに何故俺の隣に・・・って、いつの間にソファで寝てたんだ、俺」
「き、昨日の事覚えてないの・・・？」
「昨日の事？ってなんだ」
俺、Aと会っていたのか？という最後の言葉を聞き届けると、私はさっきまで考えていた思考が完全停止した。「もう手を出さないでね」とか「次はジャーファルさんに言いつけるから」とか言いたい事が全部真っ白になり、気づいたら彼の頬に強烈なビンタをお見舞いしていた。
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めぐ♪(プロフ) - 完結したんですか？！もし続きがあれば更新してくれると嬉しいです！この小説好きなんで頑張ってください！！ (2017年1月8日 14時) (
レス) id: ca0d9f6759 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます。亀更新ですが、ゆっくりお付き合いいただけたら幸いです(*^_^*) (2016年6月25日 13時) (レス) id: 29317d202f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - めっちゃ面白いです！！！！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2016年6月20日 22時) (レス) id: 339c76f228 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 三毛猫さん» コメントありがとうございます。これからも楽しく拝見して頂けるよう、精進して参ります！ (2016年5月22日 23時) (レス) id: de8a6904d2 (このIDを非表示/違反報告)
三毛猫(プロフ) - この小説、好きです！これからも、頑張って下さい!!応援しています！ (2016年5月21日 15時) (レス) id: c41dbc4875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2016年5月15日 12時
