R2 6話 ページ6
私は扉の向こうにいるであろう兄上に声をかける。と、がらがらと扉を開けて兄上が入ってきた。
スザクがぎょっと目を見開いて慌てて立ち上がろうとするのを兄上がすっと手を上げて止めた
シュ「すまないね驚かせて。スザク君はそのままベットで安静にしていてくれ」
ス「しかし...」
貴『スザク。兄上の言う通りにして。傷が開いたら大変だよ』
ス「...わかりました。ではこのままで失礼致します殿下」
私が兄上に椅子を勧めると、それを素直に受け取って腰をかけた
貴『で?何用ですか兄上』
シュ「まったく。久々に会うというのに我が妹は冷たいね」
貴『当たり前でしょう。スザクをこんな危険な目に遭わせて。許せると思ってるんですか』
シュ「...スザク君に約束通りAの騎士推薦の話を持ってきたのだが、不満かな?」
スザクがごくりと息を呑むのが聞こえた。
今回の報酬は、多額の金とその推薦書なのは私も知っている。それは受け取ってしかるべきだけど
貴『そもそも兄上に推薦してもらわなくとも、私の騎士は私が決めます。スザクをこんな危険な目に遭わせなくたって...』
シュ「しかしA。私の承認は必要なくとも皇帝の承認は必要だよ。Aがスザク君を騎士にしたいと言ったところで、きっと皇帝陛下は認めないだろう。その点私の推薦書はかなり大きな意味と力を持つと思うけれど?」
貴『...』
だから嫌いなのだ兄上は。たしかに兄上の推薦書は、第2皇子としても国家の宰相としても有力だろう。しかしそれを振りかざしてあわよくばスザクを消そうなどと、傲慢にも程がある
貴『その推薦書はありがたく受け取りますが、次私になんの相談もなくこんなことをしようものなら兄上とは縁を切ります』
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れい - 応援してます、続き楽しみに待ってます! (2022年1月3日 0時) (レス) @page32 id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
桜喜(プロフ) - 続き待ってます、 (2021年10月17日 10時) (レス) @page32 id: abe8f9632e (このIDを非表示/違反報告)
はくあ - 楽しみに待ってます!! (2019年6月26日 1時) (レス) id: faf6172996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月5日 5時