R2 3話 ページ3
スザクside
ピッピッピッという刻み良い機械音に目が覚める。どれくらい寝ていたんだろう...。たしか作戦は成功して紛争の鎮圧は完了...。でもランスロットがだいぶ破損しちゃってロイドさんが泣き叫んでて...申し訳ないことしたなぁ
ス「いっ...」
起き上がろうとすると全身に痛みが走る。
体力と運動神経にはかなり自信がある方だから、こんなにもボロボロになれるものかと自身の容態に少し感心する。
自嘲気味に口元に笑みを浮かべていると、ふと手に温かさを感じて、下のほうに目線を移す
ス「えっ...A...!?」
思わず体の痛みなんか無視して飛び起きる。
目線の先には、僕の手を握りしめたまますぅすぅと寝ているAの姿があった。
改めて手元を見ると、僕の手の中にヨレてしまったお守りがあった。...なんかみっともないとこ見せちゃったな...。と小さくため息をつく
ス「無事に帰って来るって約束したのになぁ」
握られていない方の手で、Aの顔にかかった髪の毛を払い除けてやる。と、Aがモゾモゾと動き、きゅっと僕の手を強く握りしめて魘されるように呟いた
貴『スザク...スザク...』
僕は...僕はこの1ヶ月、彼女にどんな思いをさせたんだろう。連絡も取れず、生死もわからない恋人を、どんな気持ちで待ち続けたんだろうか。僕だったらきっと気が狂う。というか実際、1週間過ぎたあたりから半ば狂っていたと思う。Aに早く会いたい一心で、殺して殺して殺し続けた。敵兵も建物も、時には味方兵も消し去った。Aのお守りを握りしめ、どうか僕のいない間に彼女が危ない目に遭わないことを祈りながら、女も子供も殺した。
全てはAの傍にいるために。
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れい - 応援してます、続き楽しみに待ってます! (2022年1月3日 0時) (レス) @page32 id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
桜喜(プロフ) - 続き待ってます、 (2021年10月17日 10時) (レス) @page32 id: abe8f9632e (このIDを非表示/違反報告)
はくあ - 楽しみに待ってます!! (2019年6月26日 1時) (レス) id: faf6172996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月5日 5時