R2 2話 ページ2
貴『スザク...』
私が病室に入ると、全身を包帯でぐるぐるに巻かれ、あらゆる所に管を通す痛々しい姿のスザクがベットに横たわっていた。
しかし脇にある心電図の機械を見ると、スザクの心臓は正常に機能しており、彼が生きていることを明確に示していた。
そのことに私は安堵し、ベット脇にある椅子に腰をかけた
貴『スザク...良かった本当に...』
指の先まで包帯が巻かれたスザクの手を取り、ふと気がつく。...何か握りしめてる...?
不思議に思い、握りしめている掌を解きその中を見て私はハッとした。
それはお守りだった。余程長い間握りしめていたのかだいぶヨレヨレになってしまっているが、たしかに私が1か月前スザクに渡したお守りだった
貴『ずっと...持っててくれたんだ...』
そのお守りごとスザクの手を握り、その温かさに彼が生きていることを再確認する。
ちゃんと約束を守ってくれた。約束通り私の元に無事とは言えなくても、帰ってきてくれた。また一緒にいられる。まだ一緒に生きられる。嬉しい...。
心がじんわりと熱を持つのを感じ、頭がふわふわする。...安心したのか、眠くなってきてしまった。私はスザクの温かさによる眠気に対抗する間もなく、手を握ったまま眠りに落ちてしまった
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れい - 応援してます、続き楽しみに待ってます! (2022年1月3日 0時) (レス) @page32 id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
桜喜(プロフ) - 続き待ってます、 (2021年10月17日 10時) (レス) @page32 id: abe8f9632e (このIDを非表示/違反報告)
はくあ - 楽しみに待ってます!! (2019年6月26日 1時) (レス) id: faf6172996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月5日 5時