我が彼氏スザク！【コードギアス】 (ページ24)

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22話ページ24

私はその後すぐにスザクに、これは罠だ。今からでも遠征の話は断るようにと懇願したが、スザクは頑として首を縦に振らなかった。

貴『どうして...スザク！兄上は...兄上はあなたを亡き者にしようとしてる！しかも指揮は兄上だよ！？確実に...ころ...され...』

そこまで言って立っていられなくたり、床にへたりこみそうになってしまった私を慌てたようにスザクが支えてくれる。

ｽ「分かってた」

貴『スザク？』

ｽ「分かってたさ。これが罠だって。僕を殺すためにシュナイゼル殿下がご計画なさったものだって」

貴『そこまで気づいててどうして...！！！』

私は思わず悲鳴のような声を上げてしまう。
涙が溢れ、思うように喋れない。行かないで、死なないで、という単語を嗚咽と共に繰り返す私を、スザクは優しく撫でてくれた

ｽ「シュナイゼル殿下は、「認める」と仰った。彼は嘘をつくような人間じゃない。それに僕は死なないよ。約束したじゃないか」

貴『わかってる...！だからこそ怖い！兄上は自分が認めなくて済むように全兵力を上げてあなたを...あなたを殺しに...』

ｽ「そこで勝ち抜けばいい。大丈夫、Aがいてくれるなら僕はなんだってできる。本当だよ」

スザクは私を撫でながらぎゅっと抱き締める。
怖い。万が一にでもスザクを失って、この温かさを失うのが怖い。もう二度と彼の優しい声が聞けなくなるかもしれない。もう二度と私の大好きな手でわたしを撫でてくれることはないのかもしれない。
怖くて怖くて。わんわん泣きわめく私をただただ抱き締めてごめん、ごめん。と繰り返す悲しげなスザクの声に私は一層声を上げて泣く。

そんなやり取りをドア越しに聞いていた黒髪紫眼の美少年はくるりとドアに背を向け歩き出す。
向かう先は、大好きな幼なじみであり、親友であり、家族であるAを泣かせたシュナイゼルの元。目に怒りを滲ませながらルルーシュはジェレミアに飛行機の手配をと一言頼む。
その怒りの形相を見るやいなや、顔を青くして「イエスユアマジェスティ」と叫び、驚くべき速さで飛行機を手配する。
最低限の荷物を持って用意された飛行機に乗り込みブリタニアに飛び立つ若き君主を呆然と眺めていることしか出来なかった