竈門炭治郎 「接吻しろ」 ページ43
リクエスト。
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「良かった〜マジでたむたむで良かった〜!! 嬉しい! 感激です!!」
「何がですか!?」
目覚めからショートコントをする私達に突っ込む人間は誰も居ない。
「いやこれは普通に嬉しい。だってたむたむ可愛いじゃん」
「そもそもたむたむって俺ですか?」
「決まってるじゃないかたんぽん君」
「雷鳴の如き速さで名前が変わりますね」
動じなくなったな炭治郎ー!
まあいいや、と速攻で頭を切り替える。切り替えが大事だよ、人間というのは。
じゃあ。
「うん、キスしよ」
真顔で固まり、微動だにしなくなった炭治郎。おい大丈夫か。
ガクガクと肩を揺さぶると魂が体に戻ってきたのか焦点が合った炭治郎。直後に頬を紅潮させぶんぶんと頭を振る。うーんちょっと落ち着こうか! 頭もげそうだよ!
「な、そんな! 駄目です! 貴方だって一応は女の子なんですから!」
「おーっと語尾に一応が付いたのはどういうことかな!?」
叫ぶ炭治郎に叫び返す私。このままじゃ埒が明かなそうだ、と判断した私は早速行動に移した。
リップ音が、白い部屋に吸い込まれた。
「……んっ。これで良いっしょ?」
お題にあるとは言え、自分から仕掛けるのはやはり少し恥ずかしかった。照れ隠しに苦笑いすると、炭治郎の顔が少し歪んだ。
えっ、と戸惑いの声を上げる間も無く──押し倒される。
「えっ、ちょ……た、炭治郎? 扉、開いた、よ?」
どもりにどもりまくった私の上で、炭治郎は、何で、と掠れた声で喋った。
キスしたことに怒ってるのか、それ以上は何も言おうとしない炭治郎。私は言い訳をしようと、口を開いた。
「あ、あの、キスしちゃってごめん。だってほらっ、お題やんないと。出れないから」
「……Aさんは、そういう処、ありますよね」
どういう処、と顔を引き攣らせた。
とにかく、と炭治郎を退かせようとするもぎゅっと手首を掴まれ。階級が上でも、この状況を打破することはできない。
待って、何考えてるんだよお前。
言いかけたその唇に──熱を持った唇が、押し付けられる。舌が唇を割って入り、ことごとくを蹂躙する。んは、と甘い声が漏れた。
……本当こういう展開は望んでないって、と痺れる頭で辛うじて考えた。
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廣岡唯 - しのぶさああああああああああああああああああんと蜜璃ちゃんああああああああ (2022年11月30日 9時) (レス) @page18 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
利音 - 嘘つきピエロさん» 走れメロンだよ (2021年9月22日 15時) (レス) @page28 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
玄武 - んん” か”っこ”い”い” (2021年7月3日 22時) (レス) id: be050932d4 (このIDを非表示/違反報告)
嘘つきピエロ - 伊黒さんの「死ぬ気で闘え」の序盤の2文って走れメロスでしょうか……? (2021年1月21日 15時) (レス) id: f059c2a2b0 (このIDを非表示/違反報告)
nao0824hito(プロフ) - 不死川さんと冨岡さん私も好きです。 (2021年1月1日 0時) (レス) id: 04378a0bcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年12月26日 16時