お出かけ ページ2
『い、いや電車で…！』
皐月「ダメです。皆さんに挨拶して、受け渡すまで離れることはできませんし、人の多い電車は苦手でしょう？」
どうやって新宿御苑まで行くのかと聞かれ、素直に電車で行こうと思っていますと答えれば、車で送りますという皐月さんとの攻防が始まったわけである。
車で送ってもらうこと自体が嫌なわけではない。逆に送ってくれる以上に嬉しいことはない。
でも問題は車だ。この家に、普通そうな車が、一台も、ない！
あきらにゴツくて高そうな車か、シュッとしてて高そうなオープンカーか、リムジン。(人力車もあったけど、それは見なかったことにして…)
そんな車で東京の街に出たら引かれそう。光太郎くんは目を輝かせてくれるだろうけど、クロくんは遠慮して一歩下がる様になりそうだ…友人関係が狭い私からしたらそれは避けたい…
『人の多い電車くらい、私も乗れます！』
皐月「とか言って、人酔い、乗り物酔いするのどちら様でしたっけ？」
冷たい視線を送る彼から逃れる様にぷいとそっぽを向く。
そうこうしているうちに時間は無情にも過ぎていき、結局車でいかなければ間に合わない時間に。駅までの距離がそこそこあるので歩いていては間に合わない…
『一番…マシそうな車で、お願いします…』
敗北を認めた声でそう告げれば、皐月さんはにこやかに、今すぐ準備しますね、とガレージの方へとさっていってしまった。
ーーーーーー
新宿駅から一番近い入り口に向かう。
攻防を続けていたから結局待ち合わせの１０時ギリギリになってしまったじゃないか、なんて思いながら運転手さんに頭を下げて皐月さんと急ぐ。
黒尾「お、篠原！」
ひらひらと手を振るクロくんを見つけて手を振り返す。
後ろの皐月さんは、こんなにフレンドリーな私を幼なじみ組以外の前で見たことがないとでも言いたいのか、笑いを堪えている気がする。
『クロくん、この前ぶり。』
黒尾「久しぶり。
皐月さんも、おはようございます。」
へらりと微笑んでいて顔を改めさせて、彼は皐月さんに頭を下げた。
…あんまり気にして欲しくないのだけれど、逆に挨拶しないというのもおかしな話か。
皐月「今日はAさんをよろしくお願いします。
赤足京治様と木兎光太郎様がまだお見えにならない様ですが…」
確かに１０時を過ぎたというのに現れる気配もない。
黒尾「あぁ…ちょっと前に連絡入ったんですけど、木兎のせいで遅れるみたいで…」
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あやにゃん(プロフ) - hatajimamomokaさん» momokaさん、コメントありがとうございます♪ 若干話が迷走してはおりますが、最後までお付き合い願えたら光栄です( *´艸`) (2020年3月7日 19時) (
レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
hatajimamomoka(プロフ) - このお話めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2020年3月7日 16時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年11月23日 22時
