たぴおか ページ3
クロくんと二人になるとは予想外だった。
というより、皐月さんがそのまま帰るとは思っていなかったと言ったほうが正しいだろうか…
京治くんと光太郎くんが遅れると聞いた時、皐月さんはクロくんに私を任せてそのまま車の方へと戻っていったのである。
きょとんとする私に皐月さんは、あんまり遅くならないでくださいねと言っただけなのだ。
黒尾「まぁ、行くか。
Aはどっか行きたいところある？」
名前呼びか…篠原呼びは嫌いではないけど、最近はこの苗字を聞くと微妙な気分になるから割と嬉しい。
なんか、私を見てくれてる感が出るというか…
『えと、駅の向こうっ側にあるあの店を見てみたいんだけど…』
黒尾「了解」
にっと笑う彼の後について私は初めて東京の街へと繰り出すのであった。
ーーーーーー
『京治くん、おはよう』
赤葦「すみません…木兎さんのせいで電車に乗り遅れまして」
京治くんがムッとした口調でそういうと、もうすでに怒られた後なのか光太郎くんはしょんぼりと指先をいじいじしている。これが噂に聞くしょぼくれモードか。
合宿中に見る機会がなかったので話でしか聞いてないけれど。
黒尾「だいじょーぶ。
俺たちは俺たちで楽しくやってたし。」
謎のキラキラしているタピオカドリンクのカップを持ち上げて見せた。
なんでも、今これが流行っているらしい。流行に疎い私は初めて知ったのだけど。
木兎「何それうまそう！
篠原、一口ちょーだい」
『ん、いちごミルクだけど』
赤葦「木兎さん、ステイ」
ストローに口をつける前にステイをかけられた光太郎くんはピタリと止まる。
わぁ、しつけされてるなぁっていうのが本音だけど、なんでそんな仕付けされているんだという疑問が浮かんでくるのは無視しよう。…京治くん、きっとビーストテイマーなんだね。
黒尾「Aもそうホイホイあげないの。」
カップを持つ私の右手を後ろから引いたクロくんは子供に諭す様にそう言った。
…そうか、私たちの間では回し飲みするのは日常茶飯事だけど、普通の男女間でそれはないのか…
ピシャーンと雷にでも打たれた顔をしていたのか、京治くんが私をみて首を振る。
失礼な。パーソナルスペースが狭かったり、遠かったり極端なだけと言って欲しい。
赤葦「…すみません、この人も少し常識が抜けている人で…」
黒尾「赤葦も苦労するな…」
二人は小さくため息を吐いて、苦笑いをした。
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あやにゃん(プロフ) - hatajimamomokaさん» momokaさん、コメントありがとうございます♪ 若干話が迷走してはおりますが、最後までお付き合い願えたら光栄です( *´艸`) (2020年3月7日 19時) (
レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
hatajimamomoka(プロフ) - このお話めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2020年3月7日 16時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年11月23日 22時
