sweet time【文スト】【新旧双黒】

中原中也×怪我 ページ35

☆rui様リクです☆









「んんぅ…っ」



痛い。ズキズキと刺すような痛み。


つい先程任務を終えたのだが、
その時に負った傷が思ったより深手だったようで。




路地裏にへたり込んで、
持っていたハンカチで応急処置をした。





「ちゅーや…」









ほとんど無意識にその名を呼んでいた。

愛しくて大切な人の名前。









すると、ふわりと風が吹いたかと思うと、
頭の上に帽子が乗せられていた。









「へ…っ！？」


「手前大丈夫か？見せてみろ」


「えっなんでいるの」


「んなこたァ今は関係ねェだろ」


「いやいやいやいや」


「あーぁ…これほっとくと傷跡残るな…」




そう零した後に、中也はいきなり私を
姫抱きにして、すぐ近くのビルの屋上までひとっ飛びした。





「ぎゃぁあっ」


「るせーなぁ、静かにしてろ」


「だってそんな急に…っ！！」







こんなところ勝手に入っていいのか知らないけど、
結構高いビルだから、すぐ上を見ると、
星が見えた。






すると中也はどこからともなく包帯を取り出して、私の腕の傷口に巻き付け始めた。



その手つきはいつもの言動とはかけ離れて優しくて。









「いっ…！！」


「ん？痛むか？」


「ちょ、っとだけ…」


「…そっか」


「でも、大丈夫」


「…俺は大丈夫じゃねぇな」


「へ？なんで…」







中也は私に優しくキスをして、






「だってこんなに愛しい手前を傷つけられて、大丈夫なわけねぇだろ」



そう、どこか切なそうな目で見つめられた。







「…大丈夫、だよ」


「嘘つけ」


「ほんと、だよ」





だって中也が来てくれたもん。



貴方はほんとに、優しい人。









今だって、不安なんてもう無い。









今度は私からキスをした。





中也は驚いて目を見開いたけど、
すぐにふっと微笑んで、




今度はさっきよりもっともっと深いキスをした。







傷の痛みなんて忘れるほどに、

甘くて切なくて、激しいけど優しいキス。









「またなんかあったら呼べよ」



「ふふ、なんで私が呼んだらすぐ来てくれたの？」



「なんか手前に呼ばれた気がしたから」









不思議なこともあるものだね。



私のヒーローみたい。









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中也さんイケメソかよ…←





こちらも遅くなってすみません！

リクありがとうございました！！

太宰治×添い寝→←太宰治×保健室《学パロ》

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