【◇A】隣の席の眠り姫2【御幸一也】 (ページ5)

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御幸side

人に勉強を教えるのは手間がかかりそうだけど、舞鶴になら教えてやりたいという気持ちがあった。

寝てるふりをしているときもあるらしく、分かるところは分かるという…。

試しに問題を出してみた。舞鶴の英語の能力に関してはもう少しあるものだと思っていた。

これは時間がかかりそうだな……。

A「……ん…。」

問題集を眺めている舞鶴がうとうとし始めた。

御幸「はぁ……。起きろ、舞鶴。」

A「…っ……!ご、ごめん。」

彼女は少し笑って、また問題集に目を向けた。

その際、少し引っ掛かったものがあった。それは、舞鶴の表情。

真剣な表情…ではない。少し元気のないような…瞳が曇っているように見えた。

疲れてんのか…?

A「おーい……聞いてる…?」

御幸「えっ…あ、いや…わりぃ…。」

A「御幸くんでもそんなことあるんだね…。
あ、それでね…ここ質問してもいいかな…?」

またあの表情だ……。