大っ嫌いだよ おにいちゃん

自己紹介 ページ4

「ええと
改めて自己紹介すると...
ボクは谷崎
探偵者で手代(てだい)みたいな事をやってます
そンでこっちが」

「妹のナオミですわ」

ナオミちゃんの強烈な頭突き...
抱きつきに、いてっと声を漏らす谷崎

「兄様のコトなら...何でも知ってますの」

「き──兄妹ですか？
本当に？」

だらだらと冷や汗をかく敦

「あらお疑い？
勿論どこまでも血の繋がった実の兄妹でしてよ...？
このアタリの躯つきなんてホントにそっくりで...
ねぇ兄様？」

さわさわと谷崎の服の下に手を滑らせるナオミ
その時の谷崎は色んな意味で凄い顔をしていた

「いや でも...」

ポンと敦の肩に手を置く国木田

「(こいつらに関して深く追求するな！)」

「(あ......はい)」

空気を読んだ敦

「実は僕にも年の離れた妹が居るんです」

そう云った敦の顔には悲しさと一寸した嫌悪の感情が読み取れた

「へぇそうなンだ
妹さんは今どこに？」

「私と出逢った時は敦君一人だったよね」

「はい僕の妹の名前はAと云うんです
中島A
でも最後に会ったのはもう５年も前の事なんですよね」

「なンでその名前...」

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

そこに谷崎の携帯に着信があった

「ハイ......え


依頼ですか？」





─────────────────────

『もう少しだね龍ちゃん』

「嗚呼
人虎の頸は僕(やつがれ)が頂く」

『はいはい私にも出番頂戴よ？
いっつも一人で終わらせちゃうんだもん
さて樋口ちゃんはちゃんと遣ってるかな？』

暗闇の路地裏に響く二つの声と足音



声の主と出会うまであと────｡

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