パーティー ページ25
「ねえ、A。壮観じゃない？大広間の飾りつけがスリザリン一色よ」
パンジーはホクホクと顔を輝かせて大広間を見回した。緑の生地に銀の蛇が描かれた横断幕がハイテーブルの後ろの壁を覆っている。
「ここ最近ずっと優勝してるものね。鼻が高いわ」
「グリフィンドールのお友達に疎まれるんじゃないか？」
「心配ご無用。笑い話に変えておいたわ」
ドラコがにやにやと突っかかってくるのを軽くかわし、他の寮生と談笑しているとダンブルドアが現れた。
「また一年が過ぎた！
ここで寮対抗杯の表彰を行うことになっとる。点数は次のとおりじゃ。
四位 グリフィンドール 三一二点。
三位 ハッフルパフ 三五二点。
レイブンクローは四一六点。
そして一位 スリザリン 四二二点」
スリザリンのテーブルはワッと盛り上がり、寮生たちはハイタッチを交わしたり肩を組んだり、ドラコに至ってはゴブレットでテーブルを叩いている。
「よし、よし、スリザリン。よくやった。しかし、つい最近の出来事も感情に入れなくてはなるまいて」
ダンブルドアの言葉に広間は再び静まり返り、スリザリン生は笑顔を引っ込めた。
ロン、ハーマイオニーに五十点が入り、その次にAの名前が呼ばれた。
「A・クィンラン嬢。風潮に流されることなく素晴らしい友情を示してくれたことを称え、スリザリンに五十点を与える」
「五十点入ったところで……」
「私の働きが足りなかったせいだわ、ごめんね、パンジー」
不満げに吐き捨てたパンジーに眉を下げて謝ると、彼女は首を横に振りながら慌てた。
「Aに言ったわけじゃないのよ！気を悪くしないでね」
扱いやすくて可愛らしい友達だ。Aは微笑ましくパンジーのハグを受けながらダンブルドアの次の言葉を待った。
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作者名：クラゲなお嬢 | 作成日時：2020年11月7日 17時
