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人生ゲーム【出水公平】 ページ3

C級ランク戦ブースは緑川と空閑が10本勝負を
したとき以上にギャラリーが集まっていた。




いつもなら我関せず、と
自分のランク戦に向かう太刀川。




「忙しい」の一点張りでランク戦ブースに
顔を出さない風間。





そもそもランク戦をしてるのかわからないほど
滅多に見かけない三輪。






他にもランク問わず
たくさんの人で溢れかえっていた。



原因は、出水公平と雅野玲奈のランク戦。




最初から見ていた米屋の言うには



そろそろ50本を越えるらしい。




「なぜ、あんなに続ける?」




風間がふと、問いかけた。




「ランク戦の魅力にはまったか?」




太刀川がケラケラと言葉を口にするが



「馬鹿者。お前みたいな馬鹿が
その辺にいると思うな」


と風間に一刀両断された。






米屋は困り果てた顔で




「うーん…。なんかね、教室で喧嘩してたんすよ。
そこで揉めたのか、ボーダーにダッシュして。
ブースに突っ込んでった」


途中から敬語があやふやだが誰も気にしなかった。




米屋の説明では意味がわからないし、
説明した米屋も多分理解できていない。





モニターには息を切らしながら
互いの武器を構える二人が写った。





_______


玲奈とは昔からの顔馴染みだった。

同期にボーダーに入隊したのをきっかけに
クラスでは話すことも増えた。



学校での共通認識は、
「出水がいたら玲奈がいて、
玲奈がいたら出水がいる。」




まるで磁石のようにくっついている扱いだった。



付き合っていると勘違いされることもしばしば。



が、転機は突然訪れる。





出水が彼氏ではなく玲奈がフリーと知ったモブが、
玲奈に告白したのだ。






その告白現場を見た俺はふたを開けたように
いろんな気持ちがぐしゃぐしゃに出てきた。





嫉妬、愛情、独占欲、




気がつけば、俺も告白してた。





玲奈は寂しそうに言った。





「ごめんね、今はそういうこと考えられないの。」






あ、終わった。





磁石は俺が反対にしてしまった。




惹かれるんじゃなくて反発してしまう。






嫌だ。そんなの。





「何で俺じゃダメなんだよ!」




反射的に呟いたことはなんとも横暴で。





言い争いを繰り返すうちに、
答えを引っ張り出した。


 




「ランク戦ブースで100本。
負けたら勝った方の命令を死ぬまで聞くこと」

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かなた - 茶飯事をちゃめしごとと読んだことに笑わせてもらいました笑 これからも頑張ってください笑 (2018年5月3日 19時) (レス) id: 1faed93ff6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:椿 | 作成日時:2017年9月14日 16時

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