十一節 side要 ページ37
「さて。そろそろ本当の事を話して貰おうか」
妹ちゃんをじっと見つめる。
「本、当のことって。そんな、」
「俺たちは充分待ったと思うんだけどな?」
Aが居なくなって2ヶ月だ。
ふーちゃんもよく耐えたと思う。
「本当の事も何も、お話しした通りで...」
「Aが君に面と向かって悪口を言って、俺たちの見えない所で嫌がらせをしていた...だっけ?」
「はい」
「じゃあAが出ていった日は何があったの?」
「そ、れは...Aちゃんが私を部屋に呼んで、1人で来いって...それで、部屋に」
「仮にも嫌がらせを受けていた相手の部屋に、ね」
あーちゃんが小声で呟く。
「あんなに散らかっていた理由は?」
「えっと、Aちゃんが急に暴れ?て...必死に逃げていて」
「姉さんはあの置物を割るようなことは絶対しない」
冷めた声でふーちゃんが吐き捨てる。
「え?」
その言葉の真意を理解できない妹ちゃんがキョトンとする。
「割れてた置物、あれ琉生兄がお土産にって姉さんに渡したやつだよ。姉さん人から貰った物...特に琉生兄から貰った物は物凄く大事にする人だから」
だからAはあれを割るような事はしないと告げた。
「そ、れは...でも...」
口ごもった妹ちゃんを見て琉生は下を向いた。
「たっだいま〜」
リビングに籠る重い空気にそぐわない陽気な声が突如響いた。
646人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苑歌(プロフ) - アルムさん» 100票目取ってしまいました!!好きな作品だから嬉しいです。更新まだかまだかと毎回毎回見てます笑。 (2020年5月15日 13時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - マレさん» わあぁ嬉しいです!ご期待に沿えているかはわかりませんが...(笑)引き続きよろしくお願いします!! (2020年5月15日 13時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - 苑歌さん» お心遣いありがとうございます(泣)これからもよろしくお願いします (2020年5月15日 13時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
マレ(プロフ) - こういう感じの話を探してたんです!!ディアラバもブラコンもどハマりしてた時期あったので嬉しいです!!続き待ってます(・ω<) (2020年5月14日 13時) (レス) id: dbfa7fe28a (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - 面白いです!2つとも好きなのでサクサク読めました!応援しています!無理はしないでくださいね。 (2020年5月13日 10時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルム | 作成日時:2018年11月24日 22時