脳はクラクラ、負才でバラバラ - (非)日常編 - 29 ページ44
決めたくない。死にたくもない。
失敗したくない、自分のせいだと責めたくなはい。
私の失敗で、他の誰かが死ぬなんて。
そんなの___一番、怖い。
咲「……っ」
紫「えっ、ちょ、白波サン……!?」
私は駆けだした。
何も考えられてはいなかった。
失敗と向き合うことを拒否した。
目の前の恐怖が、私を狂わせていた。
☆
咲「……っはぁ……はぁ……、あぁ……」
手の中にある重みが、カウントダウンを続けている。
このまま死ぬのかもしれない、私は何故かそう思った。
真「あれ、咲良ちゃん?おーい、咲良ちゃんどうしたのー?」
遠くで真凜さんの声が聞こえる。残り3分。
爆弾の解除が間に合うか分からない。この爆弾がどれほどの威力なのかもわからない。
もし解除に失敗すればどうなるかも___
真「咲良ちゃん?」
分からない。
分からないことだらけだ。だからこそ、未知へ飛び込むのが怖い。分かろうと努力しても、分からなかった時が怖い。
真「咲良、ちゃん……?」
咲「爆弾……見つけて……あ、あと3分で爆発……」
真「ば、爆弾……!?さ、3分って……」
真凜ちゃんを頼るか、頼らないか。
頼れば真凜ちゃんを巻き込むかもしれない。彼女が疲れていることはさっき分かったばかりなのに。
咲「わ、私……この爆弾を中庭まで運ぼうって……広い所なら被害も少ないだろうし……」
真「ま、待ってよ!も、もし大規模な爆発が起きたら咲良ちゃんが帰ってこれる保証はないんだよ……!?」
咲「だ、大丈夫だよ……わ、私は超高校級の幸運だから……このくらい平気……」
信じてもいない自分の才能にすら縋りたかった。
真「大丈夫だよ、咲良ちゃん。私が止めるから」
そう言って彼女は私の方へと走って来る。
巻き込みたくない、そう思っていたはずだった。でも、何故か安心してしまった。
真「咲良ちゃん、落ち着いて思い出してよ。爆弾の解除方法」
咲「解除、方法……」
彼女の声で、狂っていた思考が少々落ち着きを取り戻す。
爆弾の解除方法___どこかで見たはずだ。
『これより、学園内のいくつかの場所を爆破する。 爆弾の止め方は、黒と白の線の内、"黒"の線を切るだけ。簡単でしょ? 爆弾探し、頑張ってね。 AI-アファス』
黒と白の線の内、"黒"の線を切る。
私はもう一度落ち着いて爆弾の方を見た。
ごちゃごちゃと巻かれている導火線は……白と"黒"だ。
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凛導碧(プロフ) - おーすりーさん» ありがとうございますm(_ _)mおーすりー様の居場所を生かすことができ、とても嬉しいです。改めて、お疲れ様でした。 (2022年9月13日 15時) (レス) id: a9aa0fa550 (このIDを非表示/違反報告)
おーすりー(プロフ) - 凛導碧様、改めてありがとうございます。放棄してしまった私が言うのはなんともおかしな話ですが、この作品を生かしてくれて、ありがとうございます。凛導碧も、無理せず、自分のペースで更新していってくださいね。応援してます! (2022年9月13日 12時) (レス) @page37 id: 22a9b8f06d (このIDを非表示/違反報告)
未來。(プロフ) - 私にも出来る事があれば是非お声掛けください…!!作品を綴る事は可能だと思いますので…!! (2022年9月13日 7時) (レス) id: be142694a3 (このIDを非表示/違反報告)
水晶(プロフ) - 私もできることがございましたら是非お声がけください!作品を綴ることはできると思います。 (2022年9月12日 22時) (レス) @page37 id: 001dbf15df (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - リアルが優先になってしまいますが、必要でしたらお声掛けください。比較的作品を綴れるとは思います (2022年9月12日 21時) (レス) id: 6004fe1c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーすりー x他4人 | 作成日時:2022年7月30日 7時