きゃ！どんどん強くなっちゃう！ (ページ38)

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お花のお稽古を終えるとキルアが居た

「終わった？」

『うん』

「じゃあ行こう、一緒にゲームしよ」

私の手を握って引っ張るキルア
お母様と先生に手を振ってキルアについていく

『キルア少し背が伸びた？』

「本当？自分じゃよくわかんねーや」

『伸びたよ！2ヶ月離れてるとよく分かる！成長期ってすごーい』

あっという間にお姉ちゃんなんて抜かしちゃうんだろうなと嬉しそうに話す

「A姉ちゃんだってイル兄だってあっという間に追い越してやるさ！」

無邪気に笑ったキルアが可愛い

キルアの部屋について最新の対戦ゲームで遊ぶ
キルアは説明上手だから楽しくゲームできるなあと思いながら、帰った時から気になってることを聞いてみた

『ねぇキル、アルカはどこにいるの？』

「…」

固まってしまったキルア
思ってよりも深刻そうだなとキルアの言葉を待つ

「アルカは、地下にいる」

『拷問の練習が始まったの？』

「ううん、もう会えないんだ」

『…なにがあったの？』

それからアルカのお願いとアルカの中にいるナニカがもたらした悲劇を知る
でもそしたら、疑問が浮かぶ

『どうして私はなんの影響もないの？』

「まだわかんないけど、きっと姉ちゃんと俺には効かないんだよ」

『でも私もキルアも、そもそも無茶なお願いされたことないじゃない。人を選んでるの？』

アルカの中に違う存在があることは知っていたけど、こんな影響があるなんて知らなかった

「選んでるというか、アルカとの関係が近いほどお願いの難易度は低くなってナニカからの対価も少ないんだ、きっと。だってあいつらは、ただ甘えたいだけなのに」

悔しそうに俯くキルアを抱きしめた

『アルカとキルアは年が近いから仲良しだったものね』

「姉ちゃんが面倒みてくれてた時は皆んな気がつかなかったんだ。だって姉ちゃんにはアルカとナニカの力は効かない…姉ちゃん、アルカのために帰ってきてよ、アルカがあの力を制御できるようになるまで」

キルアは目に涙を溜めて訴える
キルがこんなに追い詰められるなんて、安心させるように背中を撫でる

『大丈夫、大丈夫よキル。お姉ちゃんがお父様とお爺様とお話ししてくるから』

よしよしと頭を撫でる
まだ十にもなってない子をこれ以上不安にさせたくない。アルカもいきなり1人になって不安に感じてるはず

泣き疲れてとずっと気を張っていたこともあって眠ってしまったキルアをベッドへ寝かせてお父様の部屋へ向かう