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ピエロ男の攻撃を私はひたすらに避ける
相手の動きを注意しながら必死で考える
この男からどうやって逃げるかそれだけを
私は仕事以外で戦いたくないし、殺しもしたくない、怪我もしたくない
投げたトランプが戻ってきたのを見る限り、具現化系か変化系の念能力者なのかな
接触は避けた方が良さそうと判断する
にしても、相当に強いなこの男
『！！』
私の考えも分かった上で接近戦に持ち込もうとしてくる
私が飛び上がった隙に男はあのトランプを複数放つ、それを空中で回避する
回り込んできた男は蹴りを入れてくる
『は！』
それをいつもより分厚くした堅で弾いてくるりと一回転して地面に降り立つ
「ハァ♡さいっこうだよ！全然捕まえられないし、触らせてくれない♣その高い洞察力♡」
相手も距離を置いて向き合う
ここからでも瞳の動向が開きまくりなのがわかる
男はこの瞬間を噛みしめるように深呼吸をする
そして私を指差した
「合格だよ」
『！！！』
左腕がぐん！と引っ張られる
突然のことで反応が遅れた
擬で見ると男の念がついていた
「捕まえた♡」
ふらついたのを見逃さずに力一杯引く男
私は一直線に男の方へ
『んん！！』
これ以上は無理だと判断して念能力を使う
【絶対私従の騎士(ディルムッド・オディナ)】
「！！」
念で形作られた騎士がピエロ男の腕に剣を振り下ろす
すんでのところで避けられた。振り下ろした剣は地面に亀裂を入れた
引っ張る力を緩めた男に私は体勢を立て直す
ディルは私の思考からピエロ男の念を断ち切ろうと試みるが、ゴムのような性質で切ることができない
『(ディルの力でも無理なんて、すごく厄介)』
ディルは私を抱えて距離を取る
「♡」
男は不気味な笑みを浮かべた
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作者名：ふぇもふぁ | 作成日時：2020年5月18日 20時
