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リ「あなたが転校生のAちゃん?
私リン。よろしくね」
『リン、ちゃん。よろしく……』
これは後日の感想なんだけど
この子は世話焼きさん
優しい子だ
オ「おっ。ウワサの転校生! 俺はオビト
よろしくな!」
『わたしA。よろしく』
この子も世話焼きさん
多分優しい子
オ「おーいカカシも挨拶しろよ」
カ「どうも、Aだっけ? はたけカカシだよ」
『よろしく…』
めんどくさそうにこっちへ来た割に
握手の手を差し伸べた
リ「Aちゃん。カカシくんと色が似てるね」
彼女は頬染めながら
じっとこちらを見つめる
オ「そーか? まあ、髪と目の色は似てるよな」
言われてみればたしかに
冷たい視線もどことなく
カ「そんなやつ、木の葉の外にも
いっぱいいるだろ」
そっぽ向いて授業開始の準備をしはじめた
先「みんな、今日は珍しく転校生が来てる
お! もうそこは仲良くなってるみたいだな」
前に来て自己紹介しろといわれ
教壇の横に立つ
『初めまして、天野Aです。以前は小さな村に住んでました。木の葉に来てまだ3日目。勝手がわからないので色々と教えてください』
よろしくー!とチラホラ元気な子の声。
席はオビトの隣らしい
オ「なーんだ。さっきより全然しゃべるんじゃん」
『…………』
オ「……! なんか言えよ」
なんだか申し訳なくなる
わたしの村は子どもがいなくて
親も居なかったから
人との接し方がよくわからない
さっきの挨拶は
無愛想なわたしを心配して
村長さんが教え込んだセリフ
こんな時どうしたらいいのか?
一生懸命考えたら、さっきのカカシを思い出した
『あの……』
オ「ん?」
手を出して反応を待つ
『さっき君とは…
オビトとは握手してなかったから』
ニカッと笑った
彼の顔がまぶしい
オ「なんだ、いいヤツそうじゃん。よろしくな!」
ぎゅっ
握り返す手はしっかりと男の子の手
ちょっと汗ばんでて
なんか嫌だった……
オ「てオイ! 拭うとか酷くない?!」
『だって、なんか濡れてるんだもん』
オ「カカシは大丈夫だったのかよ……」
『うん』
ショックを受けたみたい
ズボンで拭って、下唇を突き出すしかめっ面
入学初日
正直な感想は、たのしい
同年代の子と一緒にいる
それだけでなにもかもが
新鮮だった
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作者名:赤成 | 作成日時:2019年5月3日 20時