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村のおばあちゃん達は
なぜそんなにも群れて
2、3時間もしゃべり倒せるのか
不思議で仕方なかった


「あらAちゃんこんにちは」
「今日もかわいいわね〜」
「このリボンあげるわぁ」


お人形さんにされて
疲れた思い出……


そしてそれは
おばあちゃんじゃなくても
同じことなんだと思い知る。



「Aちゃんって
どこの村から来たの?」

『火の国の、ほんと小さくて
わかんないと思う…』

「Aちゃん顔整ってるよねー
パパ似?ママ似?」

『えっと…パパもママも知らない、かな』

「クラスで気になる男の子いない?」

『まだわかんない……』




ちゃんと会話できてるのだろうか…
こんな質問攻めにあうなんて聞いてない
怖い……。



いつしか話題はわたしから逸れて
ただボーッと話を聞きながら
ご飯を食べるようになっていた



リ「どう? 学校には慣れそうかな?」

『うん…授業の流れはわかったと思う。けど……』


リ「みんなのことは
徐々に知っていけばいいよ」


なにを話せば、どう答えればいいのか
全くわからなくてヘコんでいた。


そっか、今日みんながしゃべってたことから
少しずつ知っていけばいいよね


『ありがとう。リンちゃん』

リ「リンでいいよ」



リン。
みんな呼び捨てなことに気づいてた
わたしだけ女子の間は、ちゃん、さんづけだった


『じゃあ、リン…も
Aって呼んで?』

すごくドキドキして
顔が熱くなる
わたしにとって
勇気のいるひと言なのだ

リ「いいよ、A」





初日の授業は終わり。
すごく不安になったり、
嬉しくなったり……

色々とあった日だ
ちょっと疲れたかも


でもみんなまだまだ元気
放課後はひと遊びしてから帰る子もいるらしい


ア「Aー鬼ごっこしよ!」

『あ……』


ふと、オビトが黙って帰る姿が目についた
今回は帰り誘ってくれないんだ

そうだ、お昼のお誘い……
断って悪かったかな。


『ごめん…今日は帰るよ』



もうオビトの姿が見えない
別に明日も会えるんだし
今日謝らなくてもいいのに

息を切らしてでも、
走って追いかける自分がいた


『あっ……』



抜き足が小石に躓いて
盛大に地面にスライディングする


オ「おい、大丈夫かあ?」


なんだあ……
意外と近くにいたんだ

立てるか?
と手を差し伸べるオビト



『でも…泥が』

オ「いーよそんなの。俺気にしないから」


あの時手汗を拭いたりしたこと
謝ろうかな

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作者名:赤成 | 作成日時:2019年5月3日 20時

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