45「最後の任務」 ページ45
(オリジナル要素強めです)
徐々に何も感じなくなっていく。
木の葉のことを思い出す機会も減った。遠い理想になり過ぎて、考えないようにしていた。
そうしてるうちに15歳になっていた。
あと一歩で母を助けられるところまできて、希望が芽生えた。母を助けたら、うまくいけば木の葉に帰れるだろうか? 淡い期待を胸に、カカシ先生に手紙を送った。
『母さん、次の任務で自由になれるよ。幸せに暮らそうね』
「ありがとうA。本当に優しい子だね。でも絶対に死んだりなんかしちゃだめよ。あなたが生き延びることが、私のただ一つの使命なんだから」
『母さん……?』
母の言葉に違和感を感じ、首を傾げても母はこれ以上のことは話さなかった。
『私知ってるよ、母さんが生みの親じゃないことは。でも、私の母さんは母さんだけだから』
何があったのかわからない。けどこの15年間母を演じ続けてくれた、この人に感謝を伝えたい。
「どうしてそれを…!」
『父さんとお話したから』
上を指差して、月の父のことを示す。母は知ってるのかな……?
面会時間が過ぎ、任務へ向かった。
『この任務で必ず母を解放してもらえるんですよね』
「ああ。ただし、失敗したらどうなるか……それなりの覚悟を持って挑むんだな」
失敗したら母の命に保証はない。そう言われて死にものぐるいで一度も失敗はなかった。今回もきっとやれる。そう信じていた。
任務は護衛。
護衛対象はなぜか自ら持ち場をはなれ死んで行った。
『どういう…こと…』
「恐らく、もともと失敗するよう仕掛けられた任務だったんだろうな」
周りは、白けただの、ふざけた任務だの小言を言っている。そんなんじゃ済まらせない、私にとってはおおごとであって……
『……ッ!』
勝手に持ち場を離れるな! と仲間の言葉も振り切って上役の集まるいつものところへ急いだ。
「なんか文句でもありそうな顔だな」
『騙したんでしょ!?』
「知らん。失敗は失敗だ」
ゴロリ。目の前に血だらけの母の体が転がされた。
母さん……、母さん!
治療しようにも、もう何もかもが遅過ぎた。
魂の器である体が、ダメになっていた。
ただ魂が近くにある、そんな気がして周囲を探した。死んだリンを感じるなら、母の霊も見えてよ!
いやだよ、今までなんのために……
「おい、気をつけろ。Aの写輪眼がいつもと違う」
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石セー(プロフ) - じゅりさん» じゅりさん初めまして!読んで下さってとっても嬉しいです^ ^ありがとうございます!更新頑張りますー! (2019年5月20日 21時) (レス) id: 34e5e194e4 (このIDを非表示/違反報告)
じゅり(プロフ) - 初めまして!更新楽しみにしてます頑張ってください! (2019年5月17日 6時) (レス) id: 9e6c1be654 (このIDを非表示/違反報告)
石セー(プロフ) - 名無し65455号さん» 初めまして、コメントありがとうございます。読んで下さってる方がいるんだなあと実感して感動しています。随時更新して行くのでよろしくお願い致します^ ^ (2019年4月3日 22時) (レス) id: 34e5e194e4 (このIDを非表示/違反報告)
名無し65455号(プロフ) - 初めましてこの作品読んでみて楽しみにしていますこれからも更新頑張って下さい! (2019年4月3日 13時) (レス) id: 1e5a33a9df (このIDを非表示/違反報告)
石セー(プロフ) - 咲空さん» コメントとっても嬉しかったです。ありがとうございます!おかげさまで少し自信を持てました。主人公設定まだまだあるので楽しみにして頂ければ幸いです^^ちょうどプロットを練り直していたので更新が止まってしまいました。近々更新を再開します。 (2019年4月2日 16時) (レス) id: 34e5e194e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤成 | 作成日時:2019年3月10日 16時