紙が落ちる ページ5
１５０点も引いた、ハリー以外の他の２人は、割と直ぐにわかった。
１人はハーマイオニー。彼女は直ぐにわかった。授業態度が今までと、全く異なっていたからだ。いつもは直ぐに手を上げたりしていたのだが、大人しくなっている。彼女はきっと、落ち込むと静かになるタイプだろう。
もう１人は、Aにとって少しだけわかりにくかったが、蛙探しのネビル・ロングボトム。彼がわかりにくかったのは、彼がいつも授業で目立っていなかったからだ。勉強が苦手だからだろう。しかし、それでも分かったのは、いつもよりも彼の顔が暗かった。
マルフォイの白い顔から、更に血の気が引いたのは、テストを一週間後に控えた、ある日のことだった。
マルフォイの手からパサリ、と１枚の紙がテーブルに落ちる。朝食の時の事だった。
マーカーだらけになった教科書を、膝の上に置いて読みつつ、オートミールを食べていたAは、教科書を一旦閉じる。そして、横手を伸ばして、手紙を拾い、勝手に読み始めた。
手紙は、実に完結に書いてあった。
処罰は今夜１１時に行う。
玄関ホールにて、ミスター・フィルチが待つ。必ず行くように。
セブルス・スネイプ
それは、マルフォイへの処罰の事が書いてあった。
処罰とはこの前、彼が夜中に、ハリーを陥れるために出歩いた件についてだろう。
マルフォイに来た手紙は、スネイプ先生からだったが、きっと、ハーマイオニー、ハリー、ネビルのグリフィンドール３人組には、マクゴナガル教授から、内容としては同じ手紙が届けられたいるだろう。
チラとマルフォイの方を見れば、まだ固まっている。そしてポツリと呟いた。
「玄関ホール……？ 外に、出るのか……？ 夜に……？」
どうやら彼は、�猗貝瓩箸いΔ發里蓮⊇颪�取りか、なんかだと思ったらしい。
その日の夜。
いつもと同じように、談話室で教科書を開き、頭を抱えていたAは、ふと横を見た。
マルフォイが、いきなり立ち上がったからだ。
「ドラコ……？」パンジーは恐る恐る聞く。
「いってらっしゃい」Aは何事もないように言った。
パンジーがハッと驚いた顔でAを見た。
マルフォイが小さく頷いた。
彼の、処罰の時間が始まる。
尚、Aは普通に寝た。非常かと思われそうだが、彼女にはマルフォイが処罰を受けるなど、関係ない話である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼使ヰ | 作成日時：2020年8月6日 16時
