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「Aちゃんも!」
杠がキランと目を輝かせてこちらを見る。
あら、次のターゲットはわたくし?
「当て木よりもこっちをお願いしようかしら」
そう言って血で汚れた服を指差す。司に首を切られて汚れたから、気になってたのよね。
「任せて!」
ツタ植物をとってくると、男性陣に向こうを向かせ、服を脱いで手渡し、一時凌ぎでツタを纏う。この格好も久しぶりね。
「だいぶ汚れちゃってるね…」
「血で染まってる部分は切ってしまうしかないわね…」
あれやこれやと意見を出し合い、興が乗った杠の手によるお直しを終えた服を身に纏う。
肩と胸元と背中を露出し、裾に深くスリットが入った大胆なデザインだ。
「ワオ…ついつい楽しくなってアレンジしちゃったけど、すっごいセクシーだぁ…」
「そう?イブニングドレスとかこんなものじゃない?私は平気だけど」
露出したらそれなりに異性の目を引けるから便利よね。
もうこっち見ていいわよ、と千空と大樹に声を掛けて、一回転して見せびらかすと、大樹は顔を真っ赤にして、千空は暫く固まっていた。
「首が治るなら、バラバラ石像もひっつけて復活液かけたら繋がりました!みたいなことないかな〜」
「初っ端に試したが、バラバラ死体に戻るだけだったな」
「そんな便利な代物があったら人間無茶し放題ね」
もし石化出来る手段があるなら、復活液さえあれば怪我での死とは無縁になるんだもの。
そんな会話をしていると、千空が何かを閃いたらしい。千空が小声で杠に耳打ちすると、杠の表情が一気に困惑したものに変わる。
「ホントのホントにメチャクチャ大変だ〜!でもやる…!」
「ククク、えらい軽いな」
「手芸は根気ですから!」
メチャクチャ大変?手芸は根気?
沢山服作りでもするのかしら。
好きな子が自分以外の子と内緒話をしていたからか、大樹が"混ぜろー!"と言って輪に入ってきた。
「…これから司くんとこに戻ろうかなーって」
杠の言葉にわたくしの思考が一瞬固まった。
………杠がアイツの所に行くですって?
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御影ゆき(プロフ) - わたぁめ ?さん» コミュ障なので万年語彙力は瀕死ですが、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますね! (2021年3月30日 7時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
わたぁめ ?(プロフ) - 凄い … 語彙力が凄い … 応援してます ! 頑張って下さい ! (2021年3月29日 16時) (レス) id: 3d31fada56 (このIDを非表示/違反報告)
真白(プロフ) - ありがとうございます!SSも読ませてもらいますね! (2020年6月27日 12時) (レス) id: 3ab5c4a85e (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» TwitterにもSS挙げてるので良かったらご覧下さいませ。アドバイスは出来ないかもしれませんが、真白さんの小説も読ませていただきます♪ (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
御影ゆき(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます。電子で漫画読みながら、ちょこちょこ書いてるだけで決して上手くはないですよー。オンラインを知らないのもあってアドバイスはあまり出来ないかと…。 (2020年6月27日 12時) (レス) id: 22b9875599 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御影ゆき | 作成日時:2020年5月23日 20時