其の陸 ページ8
(炭治郎達が無限列車へ行ってる間の話です!Aちゃんは同行しません!)
ある日の穏やかな昼下がり、冨岡と不死川、A達は産屋敷邸に呼び出された。
「ぉ、お館様、私たち、何かまずい事でも…?」
明らかな体格差のある成人男性二人に挟まれてひざまずく小柄な少女・Aはおずおずと口を開いた。何せ他の柱達は呼び出されていない。この三人だけというのは、まずおかしいのだ。
「いいや、違うよ。今日は義勇と実弥に頼みたい事があるんだ。」
えっ?と声を上げ、名を呼ばれた二人は弾かれた様に顔を上げる。そして、輝哉は頼み事を告げた。
−−−場面が変わって月屋敷…(月屋敷とはAの屋敷の事。呼吸が判明していない上、無屋敷と呼ぶのは縁起が悪いとの事で苗字から取ったそう)−−−
「なぜ俺達がこんなことを…。お館様の頼みとあらば致し方ないが…。」
そう呟きながら、不死川は熱い茶を喉に流し込んだ。
二人に頼まれた事は二つ。まずAの屋敷がある場所を案内する。二つ目は、そこに着いたらAに訓練を付ける、というものであった。輝哉から場所を聞きそびれてしまったので、もちろん案内はぐだぐだだった。着いた頃には三人共へとへとだったので、今は茶を飲みながら一息ついている所だ。
「なぜお館様は俺を選んだのだ。裂く時間がもったいない。(訳:どうして他の強い奴じゃなくて俺なんかに任せたのかな。月見里や不死川が裂いてくれる時間がもったいないよ。)」
「テメェ…お館様をの頼み否定すんのかァ……?」
冨岡義勇は口下手だ。口下手なせいで、よく誤解を招いてしまう。今だって、まるで輝哉を否定するような言葉になってしまった。不死川は渋めなうぐいす色の湯のみを割れてしまいそうな勢いで縁側に叩き付け、冨岡をねめつけた。Aは小さな桜色の湯のみを両手で抱えながら顔を青くした。
「みっ、皆様!!!ぼ、木刀のご用意出来ましたので、訓練の方を…!!」
声の主は、入り口の方にいるA以上に顔を青くして、幾つか木刀を抱える女の隠だ。足はみっともないほどにがくがくと震えていて、今にも崩れてしまいそうだ。
「あわわ…あっ、ありがとうございます!!あの…そこに置いておいて下さい!」
Aはいち早くその声に反応し、そう放った。屋敷の壁に木刀を立てかけて、隠の女はさっさと行ってしまった
「でっでは、気を取り直して、特訓を始めましょう!!」
--大正コソコソ噂話--
月屋敷の障子には所々月の模様があるよ!
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うい(プロフ) - ものさしおぢさん» ありがとう! (2021年9月29日 16時) (レス) id: 2d17a24ecf (このIDを非表示/違反報告)
ものさしおぢ(プロフ) - ういさん» コメントありがとうございます!わかりました!その前のお話は文字数の影響で出来ませんが、次回から間隔を開けてお話を書きます! (2021年9月29日 7時) (レス) id: 0bd4004e6c (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - めっちゃ内容いいです!あの、もう少し文字の隙間開けてくれると読みやすいと思います! (2021年9月29日 6時) (レス) @page4 id: 2d17a24ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ものさしおぢ | 作成日時:2021年9月27日 18時