霊柱は胡散臭い 弐【鬼滅の刃】

五十三話 指導霊 ページ8

「これは指導霊の仕業だな。」

「指導霊？」

「うむ！太刀川、なんだそれは？幽霊か？」

「指導霊は現世において自らの才能を発揮し、得意分野で活躍できるよう助けてくれる霊だ。
守護霊を社長とすれば、指導霊はその下で実際に動くスタッフって感じだな。」


その指導霊が冨岡はちょっと特殊なことになってしまっている。



「冨岡の指導霊がなぜか農家の婆さんになってんだ。」

「何があった冨岡。」

「守護霊に指導霊が逆らってやりたい放題状態だ」

「しかし、冨岡の守護霊は強いと聞いた。霊力で指導霊の暴走ぐらい止められるのではないのか？」

「無理だ。指導霊の婆さんが守護霊に鎌向けてる。」

「まさかの物理。」



可哀想に、震えている冨岡の守護霊。



「太刀川も共に収穫しよう。そのもやしの様な体型も腐りきった性根も胡散臭い顔も大根を抜けばすべて解決だ」

「聞き捨てならない台詞が多すぎるわ。」

「事実だろ」

「殺されてぇのかてめぇら。」




天然だろうがなんだろうが冨岡はボコそう。




「解決するのか！よし、太刀川！共に大根を抜こう！」

「煉獄、お前は疑うことを知った方がいい。」

「うむ！そうか！」

「煉獄は150%詐欺に引っかかんだろ。」

「なんで150%？」

「騙される確率が100%、同じ詐欺に引っかかる確率が50%だ。」

「なるほどね。」




説得力がすごいわ宇髄の確率計算。


「よっと……」

「太刀川、中々上手いな。大根が綺麗に抜けた。」

「まじかよ。宇髄、俺農家にスカウトされちゃうかも」

「相変わらず調子の乗り方がエグイなお前は。」


結局、鮭大根作るんなら鮭も必要じゃね？という宇髄のド正論とぼっちだからといって大根を友達にするのは無理があるぞ！という煉獄の精神攻撃をくらった冨岡は我に返った。

そしてちゃんと指導霊も元に戻してあげた。

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