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五十二話 楽園 ページ7

「「ひっろ!!」」



見渡す限り広大な畑が広がっている。
副業レベルじゃない。普通に農家の本業レベルのクオリティの高さだ。



「皆ようこそ。俺の楽園(パラダイス)へ」

「いやぁぁぁ!こんな冨岡俺は見たくない!」

「折角の男前も農家のババアみたいな格好で全て台無しだな。」

「……うむ…」

「絶句すんな煉獄。言ったろ?これが冨岡クオリティだ。」




後ろからやってきた冨岡は手拭いを巻いた頭に麦わら帽を被り長靴を吐いた婆ちゃんファッションを決めていた。



「なんで急にこんないっぱい大根作ろうと思ったんだよ。」

「お前達には分からないだろうがな……フッと、インスピレーションが湧いてきたんだ」

「腹立つ、なんかよく分かんねぇけどコイツ腹立つ」

「コイツ派手に殴って良いか?」

「気持ちは分かるが宇髄、隊律違反だ!」



危なかった。伊黒と実弥を連れてきていたらまじで殺人事件に発展してたわ。



「いや、ほんとに冗談は良いから理由を教えてくれ。」

「鮭大根が俺は好きなんだが行きつけの定食屋で俺が食べ過ぎて鮭大根が完売になってしまったんだ。」

「食い過ぎだろ。」

「だから思ったんだ。無くなるならば俺が材料を調達しようと。」

「え、馬鹿なの?」


どんだけ鮭大根好きなんだよ。思考回路が鮭大根に毒されてる。



「お前たちもどうだ。朝日を浴びて汗水流して働く……悪くないぞ。」

「どうしよう宇髄。俺朝日浴びて死ぬ気で働くとか嫌なんだけど、鬼かもしれない。」

「安心しろ、それはお前がただのダメ人間なだけだ。」

「ひど。」


心做しか煉獄も俺を冷めた目で見ている気がする。



「そして出来た大根を抜いた時、ドキドキが治まらないんだ。これが恋と言うものなのだろうか?」

「冨岡、それは動悸だ。今すぐ病院行け。そしてついでに頭見てもらってこい。」

「煉獄も良かったら食べてくれ。」

「それを食べたら俺も鮭大根信者になってしまうのだろうか?」

「煉獄、冨岡が派手におかしいのは大根食ったからじゃねぇ。元々だ。」



大根を抜きながら嬉しそうに語る冨岡はもう一種の病気かもしれない



「まぁ、しょうがない。鮭大根は老若男女、皆が虜になるのも致し方ない」

「え、ごめんどういうこと?」

「大分イッちゃってるぞ冨岡」

「おそらく友達がいなさすぎて鮭大根を友達に見立てて現実逃避しているのだろう…可哀想に!」

「煉獄、本当にそう思ってる?」


結局、煉獄が一番酷かった。

五十三話 指導霊→←五十一話 屋敷訪問



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まよー - もう神作品です、夜中に笑い転げました (7月13日 1時) (レス) @page22 id: 4ebe815f43 (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 夢主のツッコミで笑いすぎて死にそう‪w‪w‪w (2021年10月16日 0時) (レス) @page14 id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
12777ef7a7fv5w2(プロフ) - 呼吸の名前を出してください。お願いします。 (2021年2月26日 21時) (レス) id: f5ad5d7db2 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 面白すぎる、、ツッコミのキレが半端なさすぎです。 (2020年12月6日 22時) (レス) id: 739f2b6295 (このIDを非表示/違反報告)
- やばいてw 伊黒の恋愛感情=鬼舞辻無惨が藤の花の傍でタップダンスw (2020年11月29日 20時) (レス) id: 30e17e49e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:AOI 3 | 作成日時:2020年3月25日 21時

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