霊柱は胡散臭い 弐【鬼滅の刃】

五十一話 屋敷訪問 ページ6

「冨岡が任務放棄？」

「冨岡がか？」

「そうだ。」


ある日、俺の元に御館様から手紙が来た。
内容は冨岡が任務を拒否して何かをしているとの事。真面目な冨岡には有り得ない話だ。

なので何が起こるか分からないということもあり、肉弾戦最強の宇髄と煉獄を連れて冨岡の屋敷へと訪れた。



「手紙は送ったし屋敷には冨岡がいるはずだ。」

「うむ！しかし付き添いならば不死川と伊黒でも良かったのではないのか？」

「馬鹿か煉獄。あの二人を連れてきたら流血沙汰、もしくは殺人事件に発展する。」

「どんだけアイツら冨岡のこと嫌いなんだよ。」



油と水、犬と猿……どうやっても馬が合わない奴っているものだからな。



「こうもいきなり真面目な冨岡が指令を無視するなんて……もしかしたら霊が関与してるかもだしな」

「まぁ、それを見越して御館様はお前にお願いしたんだろうけど。」



屋敷に着いて戸を叩けばあっさりと冨岡は出てきた。




「久しぶりだな」

「おお、すぐ本題に入るけどなんでいきなり任務放棄なんてしたんだよ。」

「すまない、副業の方に力を入れすぎてしまった。」

「副業？一体何してんだ？派手に気になるな。」

「大根を育ててる」

「なんでだよ。」



まさかの農家。頭でも打ったのかもしれない。



「これから丁度収穫する。先に畑の方に行っておいてくれ。」

「相変わらずペースがよく分からないやつだな。」

「冨岡の生態を理解すんのはきっと無理だ。ほら、とっとと行くぞ。」



呆れる宇髄を引っ張って煉獄と共に屋敷の裏の畑へと向かった。

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