検索窓
今日:17 hit、昨日:50 hit、合計:959,472 hit

七十二話 日の末裔 ページ27

「すまないね、A。わざわざ残ってもらって………」

「いえ、俺は大丈夫ですのでお館様は寝たままで構いません」



布団から上半身を起こしているお館様にそう告げる



「実はAに折り入って頼みがあってね。」

「?」

「実は景信山には日の呼吸の子孫がいるんだ。あまねを彼らの元へ遣わすつもりなのだけど森の中は危険だ。だから護衛代わりについて行って貰いたいんだ。」




正直あまり気は進まない。
幼い子供をいくら日の呼吸の末裔だからとは言え鬼殺の道に勧めるのは。

だがお館様は無計画に物事をおっしゃる方ではない。



「行ってくれるかな?A。」

「…御意。」


道中、あまね様から話を聞くに幼子二人に両親は居らず杣人で生計を立てているらしい。



「着きました、足下お気をつけください。」

「ありがとうございます。」


手を引いて歩けば小さな小屋が見えた。
そしてそこには腰に届くほどの髪を伸ばした中性的な男の子が水汲みをしていた。

こちらを見て目を丸くするその姿はあどけなく可愛らしかった。
なのでもう一人の子供もこんな感じで可愛らしいのかと思っていたが………



「帰れ。なんで先祖剣士が凄い人たちだからって俺たちがそんな危険なことをしなくちゃならないんだ。犬死して終わりだよ。」

「え?生意気すぎない?あまね様、ほんとにこの子であってる?」

「霊柱様。少しお口を閉じていてください」



中々血の気の多い子だった。


「大体そっちの男は本当に鬼殺隊なのか?胡散臭く詐欺師にしか見えない。」

「うるせぇよ!元から胡散臭いの俺は。」

「……人選を間違えましたね。」



あまね様は少し困ったようにポツリと言葉を零す。酷くない?



「あの…」

「ん?」

「お兄さんはほんとに鬼から皆を守ってるの?」

「あぁそうだ。それが仕事だからな。お前もなろーぜ。刀使ってバケモン倒すとかかっこいいだろ?」

「うん!」



あらあら。こっちの子は素直でかわいい。
しかしそれをこの子の兄が見逃すはずもなくとんでもない悪口で罵られた。解せぬ

七十三話 カステラ→←七十一話 蟲柱



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (775 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1249人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まよー - もう神作品です、夜中に笑い転げました (7月13日 1時) (レス) @page22 id: 4ebe815f43 (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 夢主のツッコミで笑いすぎて死にそう‪w‪w‪w (2021年10月16日 0時) (レス) @page14 id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
12777ef7a7fv5w2(プロフ) - 呼吸の名前を出してください。お願いします。 (2021年2月26日 21時) (レス) id: f5ad5d7db2 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 面白すぎる、、ツッコミのキレが半端なさすぎです。 (2020年12月6日 22時) (レス) id: 739f2b6295 (このIDを非表示/違反報告)
- やばいてw 伊黒の恋愛感情=鬼舞辻無惨が藤の花の傍でタップダンスw (2020年11月29日 20時) (レス) id: 30e17e49e9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:AOI 3 | 作成日時:2020年3月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。