意識 ページ31
Aが眠りについた後、柴大寿が起き上がった。
ザワりと一気に緊張感が張り詰めた。
「…チッ、どうなってんだ。クソッ頭痛てェ……」
本人も意識を失っていたことを自覚しておらず、何が起こったか分かっていない。
そして、それから間もなくして再び教会の扉が開いた。
「メリークリスマス」
「「マイキー……？！」」
そこに立っていたのは、あの東卍の総長の佐野万次郎。
皆のボロボロの姿を見るなり、彼はクスクスと笑って異様な雰囲気を漂わせていた。
「こんな日に、何やってんだよお前ら」
＿＿＿＿そう、この物語の歯車は既に狂い始めている。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿
三ツ谷side
「オイ、オイ……佐藤さん、起きろ！」
『……ん、うるさ』
マイキーが来て大寿を倒して、無事に東卍は勝利を収めることができた。
皆ボロボロの状態で、それぞれ帰って行った。
俺はと言うと……
さっき、"誰が佐藤さんを起こすか"ジャンケンで負けてしまって……
現在、体を伸ばしきって寝ている佐藤さんを思いっきり揺さぶっている。
「ちょっと、いい加減起きてくれよ！」
『……っるせーな、デケェ声出すんじゃねぇーよ』
彼女は不機嫌そうにそう言って、ゆっくりと体を起こした。
『あ、終わったのか兄弟喧嘩？』
人の気も知らないで、"ねみぃ…"と呑気に欠伸をしている佐藤さん。
マジでこの人、腹立つわ。
「じゃ、俺もう帰るから」
取り敢えずここから去りたかった俺は彼女にそれだけ告げて、教会から出ようとした。
が、何故か足が動かない。
足が前に進まない。それどころか今になって、全身に痛みがやってきた。
「……っ、」
『オイオイ、急に動かなくなっちまってどうした〜？もしかして限界ってやつ〜？』
ニヤニヤした笑みを浮かべた佐藤さんが俺の目の前にやってくる。
最悪だ。
疲労と打撃のダメージで、完全に動けない。
それに加えて、目の前には美少女の皮をかぶったゴリラの佐藤さん。
俺はつくづく運が悪い。
そんな事を思いながら、内心焦っていると
いきなり俺の体が浮いた。
「……え？」
『ちょー、優しいAちゃんが家まで送ってあげる』
やけに近い佐藤さんの顔。
そうして、状況を理解する。
これは所謂"お姫様抱っこ"と言うやつだ。
「ちょ、え…！？いや、大丈夫だ下ろして！」
恥ずかしさで焦って色々抵抗する。
『あ"？人の好意を踏みにじるのか？』
「泣きたい」
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のの - 三途出たら面白そう (2023年4月26日 23時) (
レス) @page9 id: 45d6e93948 (このIDを非表示/違反報告)
りな - 三途も出て欲しかったです (2022年12月18日 14時) (レス) @page8 id: d85abe7ad7 (このIDを非表示/違反報告)
奈々子 - ヒプマイバージョンも作って欲しいです飴村らむだにあわせたらぜったいおもしろそう (2022年7月31日 10時) (レス) @page15 id: 2f5361bf3f (このIDを非表示/違反報告)
M - ぶりっこかーうわぁって思いながら読んでみたら5ページ目で惚れましたありがとうございます (2022年6月30日 2時) (レス) @page5 id: 0bd2a9d625 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいんせちあ(プロフ) - あ"ーーーー！！！気になるぅ！！！！ (2022年6月19日 18時) (レス) @page47 id: 2e29fc010d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2021年9月21日 22時
