俺様系☆ ページ46
『大丈夫、DIOなら昼間だしどうせ寝てるでしょ。ヘアバンドは誰か渡しといて！』
"じゃあ…"と逃げるようにそう言って私は、ドアノブに手をかけた。
いつもDIOにはダル絡みされてばかりなのだ。
今日、わざわざ吸血鬼が寝ている時間にこの館に来たのだから穏便に帰らせてくれよ。
おばあちゃんには少し申し訳ないが、私はDIOに協力する気は最初からないので！
"ガチャ"っとドアを自分のほうに引き寄せて、客間から一歩足を出す。
『……』
さぁ、いざ帰ろう…ともう一歩足を出そうとしたが何故か足が出ない。
いや、物理的に出せない状況になっていた。
「……」
何故ならば、ドアを開けた先に大きなものが壁のように立ち塞がっていたのだから。
「貴様はこの館に来て、主に挨拶もしないで帰るつもりか？」
『そうしたかったな』
ドアを開けた先に待っていたのは、何処と無く不機嫌そうなDIOであった。
寝起きなのかブロンド髪の毛は鳥の巣のように乱れていて格好もいつもと同じなのに、だらしなく見える。
今回はDIOに会わずに済むと思ったが、普通に無理な事だったらしい。
タイミング悪すぎだよ、毎回毎回。
「結局は貴様が自分で蒔いた種だ。今日はこのDIOに付き合って貰うぞ」
DIOは得意そうにフンと鼻を鳴らすと、私の手を引いた。
あのぉ、DIOさん"今日は"って特別感出すのやめてもらっていいすか？
実際、いつもDIOは私にダル絡みしてくるわけだし。
そう言ってDIOの手を振りほどいて帰ればいいもの、この時の私はそれといって抵抗もせず唯唯諾諾とそれを受け入れていた。
こういう状況になってしまったら、抵抗などかえって無駄だと悟ったのだろう。
何処に向かっているかも分からず、DIOに腕を引かれたまま、"お腹減ったなぁ"と場違いなことをぼんやりと考える。
パッと後ろを振り返ると、困ったように笑うエンヤ婆と呆れているテレンス……あと、その隣に私に対する嫌悪を思いっきり出しているヴァニラさんが小さく見えた。
3人に適当に手を振って、視線を前に戻す。
『ねぇ、どこ行ってんの？』
「いいから着いてこい」
前を見たままDIOはそう言って、私の腕を掴む力を少し強めた。
きゃ、強引〜！
少女漫画でよくいる"俺様系彼氏"のようなセリフを吐くDIOだが、こいつがやるとただのパワハラ上司みたいになる。
ドキドキもクソもあったもんじゃない。
これから私は一体どうなるのでしょうか。
もう帰りたい。
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わるび - 読み始めました。ふたりも見守るキャラクター達も凄く可愛らしくて、家族が居るのに笑ってしまいました( *´艸｀)素敵な作品を作ってくださり、ありがとうございます！ほのぼのと癒されました。 (2022年9月23日 20時) (
レス) @page50 id: 08dad0f4f2 (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - 夢主さん・・・・頑張れ骨があったら拾っときます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page41 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ツルツルピッカーん!!労宮を押すと確かに痛い (2022年8月22日 5時) (レス) @page37 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｳﾙ(プロフ) - 夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人さん» 色々と嬉しくて禿げます（？） (2022年8月21日 15時) (レス) @page36 id: cb2141a780 (このIDを非表示/違反報告)
夢主さんファンクラブ2番!!地獄の番人 - ﾗｳﾙさん作品とか関係ない、やりたきゃやればいいのです✨返信ミスではありませんよｳﾌﾌ♥ (2022年8月21日 8時) (レス) id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光と慈雨
| 作者ホームページ：http:// http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2022年8月5日 18時
