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27話 ページ28

彩side

松清「じゃあ料理始めて!」

先生の合図と共に、クラスメートは一斉に動き出した

氷月「女将に睨まれたって、お前バカだろ。自分が経営しているところに幽霊が出るなんて誰が喜ぶと思ってんだ」

氷月がザンのセリフを聞いて呆れたような声を出す

喜びそうなIT少年知ってるんだけど

そう言いたいのを堪えて、俺は飯ごうに米を入れながら膨れているザンを見た

料理中に軽く情報交換をしようってことになり、ザンから話し始めた結果がこれだった

『で、お前は成果なし?』

ザン「舐めんな。あの時間に土産物屋に入った従業員も侵入者もいないって太鼓判押された。鍵は自分が管理してるし、土産物屋の従業員出入り口のドアは開けるとギィギィ音がするからフロントにいれば嫌でも気付くって。俺も確認したけど、ドアに油がさされた様子もない」

朔夜「幽霊の線が強くなった」

ボソッと呟いた朔夜を氷月は不満そうに睨む

ザン「それとちょっと気になる話も聞いた。女将の話では、ここに来るほとんどの学校に真白学園と同じ噂が流れているらしい」

その言葉に俺らは眉をひそめた

氷月「同じ?似ているではなく?」

ザン「ああ。関係者が覚えてしまうくらい、言葉の微妙な違いはあれど、内容は一緒だってさ」

普通、噂は人から人へと伝わる際に少しずつ変わっていくものだ

しかもこの旅館は1校分の生徒が入るのが精一杯で、他校との接触はゼロ

それなのにいくつもの学校に同じものが流れている、ということはつまり

『旅館関係者の中に、噂を流している奴がいるな』

氷月「意図が全くわかんねーけど。俺の報告は特になし。あの時教師は誰一人として近くに居なかったからな。強いて言うなら、林間学校の間は毎年幽霊の話で盛り上がるってことくらいか」

まあ、醍醐味の1つって言ってもいいくらいだもんな

『実際に氷月の言う通りで俺と朔夜の聞き込みでは、ほとんどの生徒がさっきの騒ぎを知っていた。相川達が話したんだろうがかなりの伝達力と言える。けど、やっぱりそれだけだ。あの時、気配に気付いたのは俺達だけ』

俺はそう言うと、飯ごうを持って水道へと向かった

伝えることは伝えたし、これ以上一緒に居ても得られることはないだろう

水道の蛇口を捻って水を出すと手首につけたブレスレットが目に入った

貰い物を汚すのも申し訳ないか

俺はブレスレットをポケットに仕舞い、かまどへと向かった

火起こしには自信がある

ちょっくら、腕を見せますか

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HIRU - 更新ありがとうございます! 続きがでて、嬉しいです(人*´∀`)。*゚+ (2020年10月14日 16時) (レス) id: 5e35832e7d (このIDを非表示/違反報告)
HIRU - 最高に面白かったです!! (2020年10月1日 17時) (レス) id: 25cdd64a13 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新、ありがとうございます! とても面白いです! (2020年3月30日 15時) (レス) id: b3e83051c6 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新待ってます! 続き、楽しみです (2020年3月27日 10時) (レス) id: f75b931708 (このIDを非表示/違反報告)
未胡成(プロフ) - ヤッバイ笑ニヤニヤが止まんないくらい面白いです。応援しています!頑張ってください! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャビ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年3月22日 18時

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