25話 ページ26
彩side
俺らのあまりの変わりように、相川だけでなくその周りの女子も驚いていた
この状況で、何でもないで誤魔化すのは無理があるか……
『そこに誰か居たような気がした』
そう言うと、先ほどまでの黄色い悲鳴は一気に恐怖の悲鳴に変わる
「それって、女の子だった!?」
「怖いこと言わないでよぉ!」
思ったよりも怖がらせてしまったらしい
気配を感じただけと言った方が良かったのか?
いや、本当のことを言ったら言ったで、全員が気配に敏感な集団って気味が悪いか
色々詮索されるのも嫌だし
それよりも……
氷月「何で女子なんだ?男子じゃダメなのか?」
気になったのはそこだった
男子より女子の方が怖いってことでもないだろう
「あ、そっか……。えっと先輩から代々伝わる、林間学校の七不思議ってのがあってね。その中に女の子の幽霊が出るってのがあるんだ」
ザン「そういやクラスメートが話してたな。[宿の3階の角部屋には女の子の幽霊が出る]だっけ?」
周りの女子がうんうんと頷いてることから、かなり有名なものらしい
「ちょ、やめてよ!私これからその部屋に泊まらないといけないのに!ただでさえ怖い話ダメなんだから!」
相川のすぐ隣に居た髪の長い女子が恐怖のあまり苛立った声を上げる
ザン「……ま、ここ1階だし、俺らも一瞬しか見てない。とりあえず部屋に行こうぜ」
それで俺は2つの荷物を持って階段を登った
エレベーターもあるっちゃあるけど、クラスのほとんどが使おうとして混んでいたから止むを得ない
相川の荷物を部屋の前に置き、俺らは急いで自分達の部屋に向かった
部屋に入るとすぐに着替えを持ってユニットバスに入る
さっさと着替えて部屋に戻ると、3人は既に着替えを終えていた
『さっきの件、どう思う?』
その言葉の反応は見事に3つに分かれた
氷月「幽霊なんているわけない」
ザン「幽霊くらいいるだろ」
朔夜「どっちとも言えない」
当たり前か。幽霊なんて世間一般ではフィクションだ
『ちなみに俺はどれかというとザンの方だから』
氷月に嘘だろという顔をされるが無視をする
だって身近に妖怪の末裔がいればそりゃあ、な
『じゃ、氷月から。さっき俺ら全員が異様な気配を感じたけど、それについてはどう考えてる?』
氷月「気配って言っても人それぞれだ。たまたまそれが異様だっただけだろ。それか、殺気の類だったか」
殺気、か
考えられなくもないけど、それが本当だったら敵がいることになるな
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HIRU - 更新ありがとうございます! 続きがでて、嬉しいです(人*´∀`)。*゚+ (2020年10月14日 16時) (レス) id: 5e35832e7d (このIDを非表示/違反報告)
HIRU - 最高に面白かったです!! (2020年10月1日 17時) (レス) id: 25cdd64a13 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新、ありがとうございます! とても面白いです! (2020年3月30日 15時) (レス) id: b3e83051c6 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 更新待ってます! 続き、楽しみです (2020年3月27日 10時) (レス) id: f75b931708 (このIDを非表示/違反報告)
未胡成(プロフ) - ヤッバイ笑ニヤニヤが止まんないくらい面白いです。応援しています!頑張ってください! (2020年3月26日 0時) (レス) id: 834fae0dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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