夢女子、推しに捕まる【梵天】 (ページ13)

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灰谷兄弟ページ13

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「ケーキもらったけど食う？甘いの無理だから」

『食べますっ……！！』

お茶入れますねっ！って立ち上がって簡易キッチンに向かった

私の事を思い出してくれるなんて嬉しすぎる

ルンルンで2つのカップを取り出すと蘭ちゃんが真後ろに立っていた

「あ、3つで頼む」

『へ？』

「こいつもいるから〜」

そう言って蘭ちゃんがドア裏からつまみ出してきたのは

「……俺はいいって。帰らせろよ」

気だるそうに登場してきたプリティベイビーりんちゃん
急すぎるっ！今すっぴんなのに！

『ぐっ…………！！！』

その神々しさに足の力が抜けてしまう

耐えろ、耐えるんだ私
ここで気絶したらドン引きされるに決まってる(前科あり)

「なんか唸り声聞こえてたけど？お、ちょうど俺のシーンじゃん」

『あっ……お、お目汚しをっ……！！』

私のパソコンをガン見する蘭ちゃん

やっば、

もうヤケクソで《俺に惚れても知らないよ？子猫ちゃん》的なクソきもいセリフ入力してた…

「ははっ、俺こんなセリフ言った事ねーよ」

『でっすよね……！もっと上品な感じにしたくて』

恥っず……！普通に読まれてるぅ……！！

蘭ちゃん、なんでそんな平然としてられるの！

「兄貴よくそんなもん見れるな。俺この前見せられたヤツでもうギブだった」

どうやら私はりんちゃん含む梵天メンバーにトラウマを植え付けてしまったようだ

逆に蘭ちゃんはなんで大丈夫なのよ

『あの……私の事、何とも思わないんですか』

「なんで？」

『いや、こんな風に接してくれるの蘭さんだけだし…』

りんちゃんみたいになるのが普通だよね
うぅ……でも推しに嫌われるのは悲しいよ……

「え、別に女なんてみんなそんなもんじゃね？表に出さないだけで。な、竜胆？」

「俺に聞かなくていい」

あまりにもあっさりとしてる理由に度肝を抜かれる

こやつ、絶対モテるタイプ……無自覚に人を虜にさせて無自覚に傷つける典型的な罪男だっ……解釈一致！！

「それにメガトマト先生普通に可愛いし」

『かっ……！？』

可愛いって！可愛いって言われた！蘭ちゃんに！

多分女の子みんなに言ってる！騙されるなメガトマト！

「んな気持ち悪いことしてる女、可愛いもんも可愛く見えねぇわ」

りんちゃん！？それって可愛いってこと！？

『あ、ありがとうございます……！』

「褒めてねえけど？？」

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