センセイ___？【三途春千夜】

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『……ケンカ？』

「……」




生徒に無視されたら、どういう態度とったらいいの



怒っていいの？



いや、無理だよ。チキンだもん私。






『程々にした方がいいよ。三途くん綺麗な顔してるし、傷残ったら勿体ない』

「………何その考え方」





ようやく反応貰えたと思いきや、とっても冷たい態度だった



うーん、確かに先生としてはアウトな発言だったかな……





『軽い怪我だと思ってても傷ってケア次第で残っちゃったりするもんだよ。私の元彼なんか、学生時代毎日怪我して返ってきたけど、手当してあげたらちゃーんと治ったし……』





話を繋げようと、自分の過去話をつらつら語ってしまう




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「………つまんな」




三途くんは立ち上がって、出入口に向かう



絆創膏貼るためだけに学校来たの？



保健室をなんだと思ってんのよ……





『ごめんね、どうでもいいよね、私の話なんて』




完全に舐められてるのは腑に落ちないけど、とりあえず謝っておく




「お前の話、いっつも聞いてるけどさ、その度に馬鹿馬鹿しくてイライラしてくんだよ。前のオバサンは、もっと面白かった」


『………そうなんだ』




寝てるだけじゃなかったんだ


生徒との雑談盗み聞きした上に低評価とか、どんなご身分よ






「この仕事向いてねーんじゃねーの」






『………』




ひどい



ただの子供の意見なんかに、影響されなくていいって分かってるけど、すごく悔しい






『三途くんに何がわかるの』

「あ？」

『確かにつまらないし、なんの取り柄もないよ。でも、馬鹿なりに勉強頑張って、必死こいてここまで来てんの！生徒一人一人と向き合いたいし、今日もどうやったら三途くんに心開いて貰えるかって、ずっと考えてたんだから！教室もまともに行かないで悪さばっかしてる三途くんに何が分かるの！』





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教員失格




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同級生と口げんかしてるわけじゃないってのに、何ムキになってんだろ




最低



大切な生徒なのに






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『ご、ごめ………』


「お前いくつ？」

『へ？』

「歳、いくつ？」





……ここに来て年齢の話？



『………に、24』




へー、と言って目を細められる



あぁ、俺より7個も年上なのに、低脳な奴だなっていう煽り？


さすが、頭のいい人は口げんかも強いのか







「………じゃあまた明日。"センセイ"」






それだけ言って、部屋を出ていった





何を考えてるのか、さっぱりだ。

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